友達になれたのなら ページ32
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「___それで、契約の対価はなんだ」
覚悟を決めたようにそう言うランス・クラウン。良いお兄ちゃんだね、私も欲しかったなそういう兄弟
『私と友達になること』
「……本当にそれでいいのか?」
先程よりも少し低くなった声で聞かれる。疑われているのだろう、無理はない
最も信用してはいけない、なんて言われてる家出身だもんな私。しょうがないしょうがない
『嗚呼本当だよ。共感し、手を取り合い、互いを"信頼"して成立する関係……そんな素敵なものが"手に入る"のなら私は君の目的の為に協力する事を誓うよ』
彼にとって私は危険人物に変わりないだろう。裏切る可能性や関わった事による巻き込まれ等を考えたら愚策でしかない
だから
「………これは」
『契りの書とお守りだよ』
『ヴェルメール家はね、知っての通り利用関係が基礎だから口約束じゃお客さんも安心出来ないでしょ?だからこの契約書』
「この紋様……呪いの一種といったところか」
『その通り。規約に違反する事で発動する呪いだよ』
「こんな物を普段から持ち歩いているとはな。いつでも歓迎とは感心なものだ」
『まあまあ』
皮肉だねぇ皮肉だよ。チクチク言葉久しぶりに聞いたわ。貴族だと遠回しに貶してくるからね、所詮この子も貴族なのだ
『昔に強い魔法使いの人に先祖が呪いをかけられたらしくてね。私達は何か物事をする時には必ず契約が必要になったんだ。騙すのもその規約に反さない範囲で』
契約書を挟まなかったら片腕を持ってかれたり身体を変形させられちゃうから。と、私は言う
すると矢張り表情が硬いのには変わりないが驚きを露わにしていた
代々家系で呪いを引き継いでるってのも珍しいしね
人を助けるのにも、なんにでも対価を相手に求めなきゃいけないから不便だし、なにより面倒くさいから嫌いだ
「分かった契約しよう。俺が求めるのはお前の持っている力、その対価として友人になろう」
『嗚呼、ありがとう』
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あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» 有難うございます、此方こそずっと会話できたらなと思ってます。これから宜しくお願いいたします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ田(プロフ) - あやなみ。さん» こちらこそよろしくお願いします!お話出来る人がいて嬉しいです!ボードも作ってくださりありがとうございます! (3月17日 18時) (レス) id: f1e01a76a5 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» わぁ!よかったです!あのそこで会話しましょう!ボード返事とかもお待ちしています、これから宜しくお願いします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ田(プロフ) - あやなみ。さん» 本当だ!来てました!ありがとうございます〜沢山話しましょ! (3月17日 18時) (レス) id: f1e01a76a5 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» あのきぬ田さんのボードに返事もう送っておりますのでそこで会話しましょう。通知とか来てると思うのでご確認お願いします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きぬ田 | 作成日時:2024年1月28日 22時