ランス・クラウン ページ29
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『語り合う前にさ、少し気になった事あるんだけど聞いていいかな?』
「聞きたい事、か?」
『そう、聞きたいこと。さっきまで言ってた〈俺には時間がない〉ってどういう?』
気になったものはすぐに聞く、というのを心に刻み込んでいる私には、どうも先程の発言が気になって仕方なかったのだ
イケメンくん__じゃなくてランス・クラウンの焦りようも並みの事じゃなさそうだったし。地雷だったらすまん、気になったんだ
すると、ランス・クラウンは再び焦りを顔に露わにし「…!クソ、俺としたことが忘れてた…」とグシャッと顔を顰め手でその顔を覆った
うん、状況説明求む
「アンナの…アンナの病についての資料を探し回っていた」
『病…』
これはもうプライバシーとか言わずに情報抜き出した方が早いな
額に指をおき、溶け広がり混ざり合った絵の具の元の色を探るように記憶を辿る
ランス・クラウン___重力系魔法の名門、クラウン家出身
その妹、アンナ・クラウン
___魔力と命が失われる病にかかり、痣が薄くなり続けている
時間がない……はこれか。確かに魔力が無くなってしまえば魔法不全者として処分される事になるだろう。しかも庇ってしまえば自分にも重罪がかせられる。今の内にしか手は打てない、と
『___それ私と話してる場合じゃなくない?』
ジト目で目の前の男を見る__
……?あれ
___が、先程の焦り顔の面影は一切なくなり瞳には冷静な色が広がっていた
焦ってない……、じゃあさっきのは演技______
「嗚呼そうだ。話している場合ではない、例え同士でも」
あ、なんかやばい。と本能が脳に告げる
咄嗟に椅子を引き距離を取ろうとするが、それよりも早くランス・クラウンの手が私に伸びる
なにを_____
.
「矢張りか」
「悪いが騙させてもらったぞ___
.
.
______神覚者、A・ヴェルメール」
声も顔も冷たく男は呟いた。手に私の仮面を持ちながら
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あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» 有難うございます、此方こそずっと会話できたらなと思ってます。これから宜しくお願いいたします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ田(プロフ) - あやなみ。さん» こちらこそよろしくお願いします!お話出来る人がいて嬉しいです!ボードも作ってくださりありがとうございます! (3月17日 18時) (レス) id: f1e01a76a5 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» わぁ!よかったです!あのそこで会話しましょう!ボード返事とかもお待ちしています、これから宜しくお願いします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ田(プロフ) - あやなみ。さん» 本当だ!来てました!ありがとうございます〜沢山話しましょ! (3月17日 18時) (レス) id: f1e01a76a5 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - きぬ田さん» あのきぬ田さんのボードに返事もう送っておりますのでそこで会話しましょう。通知とか来てると思うのでご確認お願いします。 (3月17日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きぬ田 | 作成日時:2024年1月28日 22時