童顔ゴリラ野郎 ページ4
□
教室に着くと、席はもう殆ど埋まっている。その中で一番窓側の目立たない席に着いた。ワンチャン寝ててもバレなそうだから。
他二人もそれぞれ席に着き、授業開始時刻を待つ
ぼーっと窓の外を見ていると、ふと私の隣に誰かが座ったので反射的に其方を見る。其処にはこれまた同じ班の降谷がいた
降「松田達と一緒に来ていたが、何かあったのか?」
そこまで見てたのか降谷零。ストーカーか??
降「…お前、なにか変な事でも考えてるだろ」
『いや?ただ降谷くんは観察が好きなんだなぁと
松田達とは廊下で会っただけだ』
降「毎度思うがその飄々とした態度はなんだ。巫山戯ているのか?」
『別にそういう訳じゃない。これが私の素って事だから受け入れな』
何か言いたげに眉を顰める降谷に、『ほら教官来たよ優等生』と茶化す。煽られた事に腹が立ったのか、それとも呆れたのか降谷はすぐさま教官の方へ向き直った
可笑しいな、絶対怒ると思っていたのに。
あれ〜と、釣れると思っていた魚が釣れなかった時のような気持ちになりながら頭を掻く。てっきり松田と同タイプだと思っていたが、どうやらそれは間違いらしい
□
午前の授業が終わり、昼休憩の時間に入る。各々一人で食堂へ向かう者、友人と共に談笑する者等分かれていた
やる事もないし食堂にでも向かうか、と資料を片付け席を立ち上がると降谷に行く手を阻まれた。一番端の席なので此処しか通れないんだけど……
『……なに?一緒に食べたいの降谷』
降「そうだな、食べながら話をしよう」
『えぇ〜』
明らかに不機嫌そうな声を上げるとギッと睨まれる。成程、最初から拒否権は無かったってわけだ。悲しい
今私は金髪童顔ゴリラ野郎に脅されてます、助けておにぎりマ〜ン
降「早く行くぞ」
『は〜い。
お話料金としてコンビニでアイス奢ってね』
降「自分で買え」
『ははっ、ケチ』
204人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きぬ田 | 作成日時:2024年3月22日 18時