弍、ゼロの協力者【名探偵コナン】 (ページ27)

今日:13 hit、昨日:10 hit、合計:155,991 hit

Situation grasp ページ27

.

とにかく、ここを抜け出す準備をしなければ。

私はワイシャツの袖に刺してあるヘアピンを拡げる。
こんなこともあろうかと用意しておいたピッキング用品である。

『…全く』

いくら女性だからってボディチェックはするべきじゃない？
それとも、こんなところまで見なかったのかな？

胸元にあるはずの拳銃はない。
武器は取られてる…みたいね

いや、そこまで身ぐるみを剥がされていたら寒さで凍え死んでた。
この状況に感謝する必要があるのか…

〝お得意のピッキング〟で容赦なく手錠をこじ開ける。なんというか、ロープやガムテープでなくて助かった。

『にしても…、私の手錠をお釈迦にするなんていい度胸してんなぁ』

私の顔には青筋が入っているんだろう。

私が所属している警察庁刑事局組織犯罪対策企画課では、私は宅急便で送られてくるワレモノの様に扱われている。

その話だけ聞けば繊細なんだ、で終わるが実際はそうではない。
私は担当した案件で時々取締りをするのだが、部下の木下からは怖すぎると豪語されてしまった。

その普段は温厚な私が事件のときのように怒りを示しているのだ。
つまり、そういうことだよ。

スマホはあるが…バッテリー切れ。
腕時計にはヒビが入っており、攻撃されたときに割れたものと思われる。
正確な時間もわからないとなると結構しんどいな

扉の鍵は…、その気になればいつでも開けられる形状だ。とりあえず、ここ以外の出口を探そう。

それから空調は…こちらから操作出来ない仕組みか。おそらく、ガキたちがいたクール便より寒くはないが普通に寒い。なんだこの部屋は

そうはいっても…

私は1つだけある窓ガラスに手を伸ばす。
カーテンを少し捲り状況把握をする

警備は2人、しかも欠伸をかいている。ボディーガードとかではないみたいだから倒せるはずだ。
ただ、問題が2つ。

1つは、防犯カメラが何台か付けられており、死角をつかなければ即バレすること。

もう1つは…

『…2階からコンクリートの地面に体打ち付けるのはな』

地上からおよそ5メートルのここからだと…

私はここから自由落下したとしたら、1秒ちょっとで下にぶつかる。
体重も考慮したら無傷では済まないだろう

高校時代に苦労した物理をこんなところで使うとは思わなかった。
きっと、ゼロに言ったら笑われるんだろうな。

(状況把握)

.

http://uranai.nosv.org/u.php/enq/e7d1/

↑新たな新作オチアンケートできました