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『あっ、Aさーん！』
書類を持って廊下を歩いていると、スタッフの人に名前を呼ばれた。
「何ですか？」
『これジョングクさんのネクタイなんだけどさ、今あってる撮影が終わってからでいいから渡しといてくれない？次の撮影に必要らしいから。』
「……な、なんで私が？」
『なんか仲良いじゃない。よろしくね！』
そう言って、無理やり私の掌を開いて、ジョングクさんのネクタイを置いてどこかへ行ってしまった。
……変に誤解されている気がする。言っとくが私はこの状況を少しも嬉しいと思ってない。
「はぁ……。」
本日何回目かも分からないため息をついて、撮影しているスタジオへ向かう。
(ジョングクさんどこだろ……。)
スタッフに会釈しながらスタジオを進むと、シャッター音が聞こえてきた。
『ジョングク君いいよー。』
目の前でシャッターを切られている彼は、まるでさっきとは違う人間のように表情を変える。
「…普通にしてたらかっこいいのにな……。」
毎日のように黄色い歓声を浴びるジョングクさんみたいにあれだけ顔が整った人を、他に見たことがないくらい。
JK「……。」
(うわ、)
ぼーっと見ていたら、パチっとジョングクさんと目が合って、慌てて逸らした。
(……最悪。なんで逸らしたの私。後で絶対何か言われる。)
だけどネクタイは渡さないといけないし、撮影が終わった合図が聞こえて、すぐさまジョングクさんの元に向かう。
「……あの、ジョングクさん。これ、次の撮影でネクタイ使うので付けてください。」
震える手でネクタイを差し出す。
(何て言う？にこにこした顔に戻って、じゃあAさんが付けてください。とか、さっきなんで目逸らしたんですかとか言うの？)
ネクタイを差し出して、ジョングクさんと目が合わないように必死に背景の方を見ていると、
JK「……ありがとうございます。」
「……へ、」
思わずジョングクさんの方を見ると、無表情でネクタイを受け取られる。
「……え、…っと、ネクタイ、付けましょうか？」
(な、何言ってんだ私。)
だって、あまりにもいつもと違いすぎる。
いつもだったら、喜んでしっぽを振って、うざいくらい絡んでくるのに。
JK「 」
「……ん…？」
いきなり無言になってしまったジョングクさんは、ネクタイを持って、他のメンバーがいる方へと消えていった。
「何だあれ……。」
やっぱり、自惚れすぎていたんだろうか。
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有彩色(プロフ) - あかさたなはまやらわさん» ご指摘ありがとうございます。全部修正したつもりですが、まだどこか間違えがあったらすみません。教えて下さりありがとうございました。 (2020年12月13日 13時) (
レス) id: 57c9d142db (このIDを非表示/違反報告)
あかさたなはまやらわ - ジヌン、ジアン、書き間違えかな(。・_・。)ノ (2020年7月16日 16時) (レス) id: 4828d3fec9 (このIDを非表示/違反報告)
有彩色(プロフ) - abcさん» 私も書いていて凄く楽しかったです！！最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました！！！！！ (2020年6月16日 22時) (レス) id: 57c9d142db (このIDを非表示/違反報告)
abc(プロフ) - うわわわその後の2人をありがとうございます号泣です、、！！最高でした、、！！！ (2020年5月27日 1時) (レス) id: f333b14585 (このIDを非表示/違反報告)
有彩色(プロフ) - shining starさん» えwあるんですか！？ごま油検定！！ww適当に書いたのに衝撃です笑)コメント、とても嬉しかったです！！ありがとうございました！！ (2020年5月21日 23時) (レス) id: 57c9d142db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有彩色
| 作成日時：2020年3月12日 0時
