東京卍リベンジャーズ (ページ27)

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Get mad ページ27

「バジ君？」

タケミチと同じように、葵も怪訝な顔をして場地を見つめる。

「ゴホ」

場地の口から血が吹き出した。

「…！」

葵が事態に気付き、悲壮な顔をする。

「クソッ。ここまでか…」

場地はそう言って力なく倒れ込んだ。

「キサキ、テメー何をしたあ！！」

千冬はすぐさま場地に駆け寄り、稀咲を怒鳴りつけた。

「見てたろ？オレは何もしてねぇ」

平然と言う稀咲の言葉は本当だった。
血が流れ出る場地の傷は、稀咲によるものではなく、先程一虎から受けた刺創だったのだ。

「カズトラぁぁ！！」

千冬の怒号が響き渡る。

葵は場地の重体に気づくや否や一虎を見やったが、相変わらず意識がはっきりとせずブツブツとうわ言を繰り返す姿を見て、血相を変えてその胸倉に掴みかかった。

「テメー何したか分かってんのか！？」

そんな葵の背後で、稀咲はマイキーに語りかけていた。

「そうか！バジをバルハラに引き抜いたのはこうやって寝首をかくためか！！」

「(何白々しい事言ってんだコイツ？)」

タケミチは疑問に思ったが、次の一言でその意図を理解した。

「ねぇ？総長」

稀咲の言葉に煽られたマイキーがむくりと立ち上がった。

「(稀咲…マイキー君を煽ってるんだ。だめだ、耳を貸しちゃ…)」

「殺したかった…。ずっと…。テメーが年少から出てきたら真っ先にオレが殺そうと思ってた」

マイキーは静かに語りながら、一歩ずつ一虎に近づいていく。

「(メッチャキレてるハズなのに、顔に感情がねぇ…)」

覚えているはずの怒りに反して穏やかすぎるその表情に、タケミチは悪寒がした。

「マイキー…？」

マイキーの危なげな様子に、葵は恐る恐る声をかける。

しかしマイキーはそれを無視して、葵の肩を乱暴に掴んで一虎の前から退かした。