東京卍リベンジャーズ (ページ11)

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Respect ページ11

8月10日。

大抗争から一週間経ったその頃。

「やべっ！！未来にかえれねー！！！」

武道は見事に"時の人"となって浮かれていた。

しかし、

「ドラケン君！！お見舞い来たっスよ！」

「何調子こいてんだよテメー？」

病室に入るなり、葵に髪を編まれるドラケンに睨みつけられた。

「初めて人に尊敬されたんスよ！！？ちょっとくらい浮かれたっていいじゃんか！！！」

恥ずかしげもなく声を荒らげる武道に、葵はクスッと笑った。

「多少は許してやれよ。コイツは命の恩人だろ、ドラケン」

からかい混じりにそう言う葵の言葉が効いたのか否か、ドラケンは足元から紙袋を取り出した。

「マイキーから」

「特攻服？」

中身を確認してもピンと来ない武道に、葵が説明した。

「東卍立ち上げの時、マイキーが来てた特服」

「そんな物をなんでオレに？」

武道が訊くと、ドラケンは言った。

「着るか着ねぇかはオマエ次第。でもオマエに持っていて欲しいってよ」

武道が思いがけないマイキーからの伝言に驚いていると、普段とは少し違う柔らかな表情で葵は言った。

「ドラケンが助かったのはオマエのおかげだよ」

そんな葵の姿に、武道は思わず照れくささを感じた。

「オマエは東卍の恩人だ。みんなが認めてる。オレらもその一人だ。オレらからも改めて礼を言う」

ドラケンはそう言うと、葵の手を借りながらもベッドから降りて立ち上がった。

すると、ドラケンと葵が二人揃って武道に頭を下げた。

「「ありがとう」」

「いつかコレが似合う男になれますかね？」

そうはにかむ武道。

「会ってけよ」

「え？」

「屋上で昼寝でもしてるでしょ」

葵は窓から屋上の方を見上げた。