東京卍リベンジャーズ (ページ1)

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バイクの排気音やコールが響く武蔵神社。

「見せもんじゃねーゾ！！どっか行け！！」

タケミチが胸ぐらをつかまれ狼狽えていると、一人の男が割って入った。

「総長の客何脅かしてんだよ」

軽く蹴りを入れ、武道を庇ったのは東卍弐番隊隊長・三ツ谷隆だった。

三ツ谷に案内された先には、バイクに跨るマイキーと、ドラケンを初めとする東卍幹部の面々が揃っていた。

「オマエ何ヨメなんか連れてきてんだよ」

「スイマセン」

ドラケンは、武道には威圧的に接したがその隣のヒナには背中を丸めて笑いかけた。

「この前はゴメンな。タケミっち試す為とは言え脅かして」

「全然大丈夫です！！」

先日の一件のときとは打って変わったドラケンの態度に戸惑いつつも安心した二人だったが、今度はヒールが地面を叩く音が二人に近づいてきた。

「もしかしてコイツ？うちの総長殴ったっていう女」

ドラケンの背後から現れたのは東卍総隊長、今井葵だった。

彼女仕様なのか、短丈の特攻服にミニスカートの姿は男たち
の中で一人異彩を放っていた。

ドラケンに親しげに訊く葵の視線は、紫煙越しに鋭く二人を見据えた。

「ち、違うんすよ！勘違いしちゃって…！！」

あたふたしながらも必死にヒナを庇う武道。
ヒナはその横でただひたすら首を縦に降っている。

するとドラケンが言う。

「葵、タケミッちのヨメあんまこわがらせんじゃねーよ」

「あ？お前こそ集会だってちゃんと言ってやんなかったんだろ」

「あー、そういや言ってなかったな」

特に悪びれる様子もないドラケンを横目に、葵は煙草に口をつけた。

「ヒナちゃんだっけ？危ねえから今日はもう帰んな。送らせるから」

「えっ、いやでも…！」

「エマは？」

葵は辺りを見渡しながらドラケンに訊く。

「オイ！エマ！！」

「ハーイ」

ドラケンの呼び声で現れたのは金髪にミニスカートとルーズソックスを履いた少女。

武道にとっては見覚えしかない人物である。
エマと呼ばれたその少女もまた、タケミチに気づいた。

「よっ。いくじなし君♡」

真っ青になる武道。
エマはつい先程カラオケルームで事に及びかけた『金髪美女』だった。

「いくじなし君♡ってどーゆー事ですかぁ？」

「エマの下着姿見たくせに逃げた…いくじなし」

実情を知ったヒナは、どこからともなく持ち出した金属バッドで武道に殴り掛かる。