橙色とWEST２ (ページ45)

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紫side

照史は酔い潰れて眠ってる。
おんぶして車に連れて行くと照史は眠そうに話しかけてきた。

橙「ごめん、重かったやろ。」

「そんな事ないで、これでも鍛えてるんやから。」

正直重かった。顔は可愛くてもがたいの良い照史を運ぶのは結構体力がいる。
でも、照史の為ならなんともないで。

「今日は泊まっていき。着替えなら待ってるやろ？」

橙「うん。あ、でもシーサー達にご飯やらんと。」

「せやな。じゃあ、俺がご飯食べさせに行くから、鍵貸して」

そのまんま送ればええやんって思うかもしれへんけど、どうしても家に連れていきたい。
1人にさせたないから。
それに昨日掃除したばっかりやからついでに自慢もしたいな。

橙「ありがとう」

照史の家にあがってシーサー達にご飯をやる。
ちゃんと鍵も閉めて俺の家に向かった。
チラッと照史の寝顔を見る。

まるで子犬やな…

信号が赤になって、少し照史が気になる。

「可愛い」

おでこにキスをすると信号が青になった。
ええとこやったのになんて思ってもうた。

家に着いて、部屋まで運ぶ。
酔ってフラフラしてる照史を支えると、照史はニコニコして、ポロポロ涙を流す。

橙「俺な、濵ちゃんが俺の側に来てくれるんが嬉しいねん。俺、濵ちゃんのこと好きになってもうた。」

「俺だって好きやで。だからキスしたんや。」

一生残しておきたい記憶。
あの時の深いキスの感触が残ってて、不意に照史の唇を見つめた。

橙「濵ちゃん、俺の口ばっかり見てる。ちゃんと俺のことを見て。」

可愛い事言う照史がたまらへん。

「お互い好きなんやな？付き合うって事でええの？」

橙「うん、ええよ。ずっと側におってな」

もちろん、ずっと側におる。
これからも照史を支えていく。