65話 各々の胸に ページ22
斑鬼turn
｢衰えた？嘘だろ……完全に
死柄木はさっきより苛立ち、首をガリガリと引っ掻く。
｢全っ然弱ってないじゃないか！！
死柄木は首をガリガリ引っ掻きながら私の方を見る。なんで私を狙う、頭の中にはその事で埋め尽くされている。
｢……どうした？来ないのかな！？クリアとかなんとか言ってたが｣
オールマイトは死柄木達を睨む。
｢出来るものならしてみろよ！！｣
こっちまでゾッとする程の睨み。
｢うあぁ……！！｣
死柄木は身体を震わせる。私だってここにいるだけで背筋が凍るのに、睨まれた本人は余程怖いはずだ。
｢オール……マイト……｣
｢さすがだ……俺たちの出る幕じゃねえみたいだな｣
｢緑谷！ここは退いといた方がいいぜもう。却って人質とかにされたらやべェし……｣
｢そうだね。緑谷くん、行こ……ん？｣
私はオールマイトを見ながら緑谷くんの方へ近づく。
その時、私は一瞬だけ見えた。
｢オールマイト……震えてる？｣
｢っ……！？｣
小さく呟いた私の言葉に、1番近くにいた緑谷くんが反応する。
｢さぁどうした！？｣
｢ううぅ、ううぅう！！脳無さえいれば！！奴なら……！！何も感じず立ち向かえるのにぃぃ！ううぅ！！｣
死柄木は唸りながら未だに首をガリガリ引っ掻く。
引っ掻いた痕はとても痛々しい。
その時、黒霧が死柄木に寄り話す。
｢死柄木弔……落ち着いて下さい。よく見れば、脳無に受けたダメージは確実に現れている｣
ダメージ……だからオールマイトは震えてるんだ。相当小さいが足音が聞こえる。
もう一度言うが私は人より何倍か耳が良い。
あと少し……あと少しで増援が来るのに。
｢それに、どうやら子どもらは棒立ちの様子……まだ使える手下も残っています。
あと数分もしないうちに増援が来てしまうでしょうが…死柄木と私で連携すればまだ殺れるチャンスは充分にあるかと｣
向こうは諦める様子が見られない。
｢そして、オールマイトを殺した後に、貴方の斑鬼Aを連れ去る事も出来る……｣
また私の名前が出る。私は死柄木と面識が無い。でも、アイツは私が小さい頃の話だと言っていた。
……小さい頃にはあまりいい思い出が無いから、思い出したくはないけど。
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夢桜(プロフ) - †NANA†さん» 誤字指摘ありがとうございます！partに問わず時間を割いてくださり感謝です。修正が完了しましたので、どうかこれからもご愛読お願い致します！ (2021年11月30日 22時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 81話で、「登場時」が「搭乗時」になっています。 (2021年11月30日 21時) (レス) @page38 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 79話で、「敵わない」が「叶わない」になっています。 (2021年11月30日 21時) (レス) @page36 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 62話で、「元凶」が「現況」になっています。 (2021年11月30日 20時) (レス) @page19 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 61話で、「美談になるんだ」が「美談にになるんだ」になっています。 (2021年11月30日 20時) (レス) @page18 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢桜 | 作成日時：2020年1月3日 22時
