54話 ページ11
斑鬼turn
先生をここまでボロボロにしておいてただでは済まさせたくはないが、今やるべきことはそれじゃないと理解し私は個性を発動。
｢ヴゥ……ア"ァ"ァ"……！！｣
｢待機だ脳無。
ああ、自己紹介がまだだったね？
俺は死柄木弔、こんにちは……斑鬼Aちゃん。俺の鬼……｣
死柄木は脳無を鎮め自己紹介をする。
さっきの奴から聞いたから私は相手の名前が分かるが……私個人の名前が知られてる。
｢貴方とは初対面なはず｣
私は若干の気味悪さを無視して死柄木と睨むが、その死柄木はあはは、と笑いながらこちらを覗き込むように見つめていた。
｢そりゃ覚えてないハズだよ。
なんせ君がまだ小さな小さな子供の頃の話だから……まぁ、それは俺が覚えているだけでいい。さて、早速で悪いんだけど斑鬼Aちゃん、俺と一緒に来てくれない？｣
そんなの、簡単な答えだ。
｢行くわけない｣
そう言った途端、空気がピリッと変わった。死柄木はイラついたように声を漏らし首をガリガリと掻きむしる。
｢チッ……まぁ、なんとなく分かってからいいや、オールマイトがいないならもう一つの目標を先に達成しよう。脳無｣
死柄木はこちらを見て＿＿
｢殺さない程度に動けなくしろ｣
そう言った。
途端、横にいた脳無が消える。
｢っ！！｣
私は即座に後ろへ飛び戦闘態勢をとるが、既に私がさっきまでいた場所は脳無という敵に潰されていた。
｢見た目通りのパワーに加え……素早さまでこんな……｣
｢脳無は何個も個性を持ってる……その為だけに作られた……早く降参しないと痛い目見るよ？
本当は可愛い可愛いAを傷つけたくないけど仕方ないよね｣
死柄木が話し終わると、また脳無がこちらへ殴りかかってきた。複数の個性……いや、今はそんなこと考えてる暇は無い。
｢パワーにはパワーで！｣
私は脳無の拳に、自身の拳を打ち付ける。その瞬間、さっきとは桁違いの爆風と爆発音が辺りに響く。
｢……！｣
私はその風圧に耐えられず拳を引っ込め後ろに下がった。でも、脳無はピンピンしている。
｢効いてない……攻撃を無効にする個性？｣
｢ははは、やっぱり凄い力！
脳無に匹敵するほどの力……いいなぁいいなぁ……欲しい欲しい欲しい……！脳無、早くやれ｣
死柄木はけたけた笑い、脳無に指示を出す。
私がするのは倒す事じゃない……時間稼ぎだ。
オールマイトが来るまで……他の先生が来るまで。
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夢桜(プロフ) - †NANA†さん» 誤字指摘ありがとうございます！partに問わず時間を割いてくださり感謝です。修正が完了しましたので、どうかこれからもご愛読お願い致します！ (2021年11月30日 22時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 81話で、「登場時」が「搭乗時」になっています。 (2021年11月30日 21時) (レス) @page38 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 79話で、「敵わない」が「叶わない」になっています。 (2021年11月30日 21時) (レス) @page36 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 62話で、「元凶」が「現況」になっています。 (2021年11月30日 20時) (レス) @page19 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - 61話で、「美談になるんだ」が「美談にになるんだ」になっています。 (2021年11月30日 20時) (レス) @page18 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢桜 | 作成日時：2020年1月3日 22時
