298話 ページ35
斑鬼turn
「17時」
聞き慣れたハスキーボイスが入り口から聞こえ、ここにいるその場の全員が一斉にそちらを向く。
そこにいたのは髪を逆立て瞳を真っ赤に光らせた相澤先生であり、その姿を目視した飯田くんは急いで姿勢を正した。
「プールの使用時間はたった今終わった。
早く家に帰れ」
私は相澤先生が話している間に観戦者の集まっている場所へと向かう。
彼らを見ると姿に恐ろしさが増している相澤先生を見て口を紡いでいるが、激戦となる試合を見損なった為か何人かは反撃を試みていた。
「そんな先生！！」
「せっかくイイとこなのに！！」
だが、相澤先生は余計睨みを鋭くさせ私たちを睨む。
その姿には威圧感が凄まじく、次に発する相澤先生の言葉には誰も逆らえなかった。
「……なんか言ったか」
「｢｢何でもありません！！！｣｣」
「皆戻るぞ！！」
「着替えよう！！」
「ヤオモモ早く早く！」
「あ、デクくんたちまだ水の中！！」
「なら私が引き上げて行くよ」
「頼んだA！！」
「オイ、プールサイドで走るな」
「｢｢はい！！！｣｣」
相澤先生の威圧に圧倒された彼らは大急ぎで入り口へと向かい走るが、プールサイドで走るという行為を指摘され皆は早々に早歩きへと変更し退却。
ほんの数秒だったはずだが、一瞬にして人がいなくなった。
「…………とりあえず、三人とも平気？
一気に飛び込んだけど」
「大丈夫……ありがとう、斑鬼さん」
「平気だ」
「……」
素直に伸ばされた手を掴みプールから上がる轟くんと恥ずかしがりながら手を握り急いで上がった緑谷くんは、既に戻ったと思われていた瀬呂くんや上鳴くんに呼ばれ、私に爆豪くんを任せて去る。
相澤先生もそれに同行し、同時に爆豪を連れてこいと言わんばかりの睨みで私に語りかけ去っていった。
ほんの数秒前まで賑わっていたプールは、既にもうガランとしており誰もいない。
その間も、爆豪くんはだんまりを決め込んでいる。
「爆豪くん？」
「……さっきから見下してんじゃねェよクソ女」
「……えっ」
そんな彼に疑問を抱きながらも彼に手を伸ばすが、爆豪くんはそう呟き手どころか私の腕を丸ごと掴み己の身体と一緒に後ろへ引く。
もちろん力なんて入れてる訳もなく、簡単に水の中へと自分の姿が消えた。
「……ゴポッ」
背中を押され、起き上がれない。
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夢桜(プロフ) - 獅音さん» コメントありがとうございます！申し訳ありません、大っ変嬉しい言葉なのですが現在は文面等を修正中の為非公開とさせていただいています！今週中には直し公開へと戻す為、それまで気長にお待ちしていただけると嬉しいです！ (2021年5月31日 7時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
獅音 - パート6のパスワードが知りたいです (2021年5月31日 5時) (レス) id: 7f54062a6d (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - 紫蝶月さん» コメントありがとうございます！！それは完全に私のミス……！ご指摘ありがとうございます！！すぐに修正いたします！！ (2020年10月31日 20時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶月(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。誤字があったので確認お願いします。BチームとなっていたのですがCチームだと思います。確認お願いします。 (2020年10月31日 19時) (レス) id: 19734b52bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢桜 | 作成日時：2020年10月27日 17時
