283話 ページ20
斑鬼turn
外からはいくつもの唸り声が聞こえ、とうとう居場所を嗅ぎつけたゾンビがやってきたのだと思い知らされた。
破られた氷から葉隠ちゃんのつけている手袋が垣間見えたが轟くんは即座に氷を形成し壁を作る。だが、それを続けていてもキリがない。
「ちっ……このままだと突破されちまう……！」
「……轟くん、斑鬼さん、炎を出す準備をお願い！二人は少し離れてて！」
そんな絶望的状況。
そんな中、なにか打開策を見つけたのか緑谷くんは私たちへ指示を出す。
彼の言った炎を出すということは、壁である氷を溶かすということ。
それはつまり……──
「強行突破か……」
「うん！これ以上後ろに下がれないなら、
前に出るしかない！」
そう言って緑谷くんは後ろへと下がり、麗日ちゃんと芦戸ちゃんは壁へと寄る。
「僕が脱出経路を作る……って斑鬼さん！？
なんでこっちにいるの！？」
だが私は前へと進む準備をしている緑谷くんの隣へ並ぶ。
それに誤差で驚き"危ない"などと言う緑谷くんだが、次に放つ私の言葉と告げられた時間によって黙り込んだ。
「もうなにやるかは理解できたし、炎要員は一人で事足りる。氷を溶かすよりは、こっちの方を増やした方がいい」
「っ、でも……」
「緑谷、もう時間がねえ」
轟くんの急かす声に渋々といった形だが緑谷くんは納得した。その会話が終了した時、芦戸ちゃんが緑谷くんへ問う。
「でもどうやって！？」
「……ゾンビはダメージを受けない。
氷と一緒に吹き飛ばして、その隙に脱出するしかないっ……！！」
「……簡単に言えば、正面突破が正しいのかなっ」
緑谷くんは全身に力を入れて個性を発動。私も個性を発動し、度を超えない程度の力量へとパワーを上げる。
「……行くぞ緑谷、斑鬼」
互いの準備が万全とした時、轟くんがそう聞こえるように呟き炎を発射。
それと同時に緑谷くんはランナーのようにクラウチングスタートの体制へ、私は聞き手の足を一歩引き、いつでも走れる体制へと入る。
じわじわ、じりじりと氷が溶けていく中……じっと機会を伺っている時に、合図は来た。
「今だ！」
炎を消しこちらへと体を向ける轟くんを見て、私たちは一斉に氷目掛けてひた走る。
「スマァァァッシュ！！！」
緑谷くんの声と同時に氷を蹴破り、辺りは砂煙が漂う。その中には岩や氷の破片も混じっていて、凄まじい威力となり辺りを吹き飛ばしたのが即座に分かった。
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夢桜(プロフ) - 獅音さん» コメントありがとうございます！申し訳ありません、大っ変嬉しい言葉なのですが現在は文面等を修正中の為非公開とさせていただいています！今週中には直し公開へと戻す為、それまで気長にお待ちしていただけると嬉しいです！ (2021年5月31日 7時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
獅音 - パート6のパスワードが知りたいです (2021年5月31日 5時) (レス) id: 7f54062a6d (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - 紫蝶月さん» コメントありがとうございます！！それは完全に私のミス……！ご指摘ありがとうございます！！すぐに修正いたします！！ (2020年10月31日 20時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶月(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。誤字があったので確認お願いします。BチームとなっていたのですがCチームだと思います。確認お願いします。 (2020年10月31日 19時) (レス) id: 19734b52bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢桜 | 作成日時：2020年10月27日 17時
