278話 ページ15
斑鬼turn
青白く、目元と口は穴のように真っ黒。手をぶらぶらと揺らし何人ものゾンビが辺りへ散る。
「うわぁぁぁぁぁ！！」
その中には勇学園の生徒もゾンビへと変貌していて、彼らを見た私は確信してしまった。
ここにいる者以外は、もう無事ではないということに。
「羽生子ちゃん……」
「みんなどうして……」
「あのガスを吸ったせいだ……完全にゾンビになっちゃってる！！」
ヤオモモちゃんはマトリョーシカを山ほど創造し、飯田くんや障子くんは木に頭を打ち付けている。傷が出来ない事から、感染するとダメージは受けず無効となるようだ。
「ふふふははははははは！！
どうだ俺の個性はァ！！！」
本当の非常事態、そんな危ない時に誰かの笑い声が耳を劈く。
それは黒いコスチュームを纏った藤見くん。己が感染していないこととこの様子からしてあの個性の持ち主は彼だと判明した。
ほぼ全員を自分の個性でゾンビにしたことから、こちらを下に見る発言をして挑発しているが、そんな彼の後ろに黒い影。
「雄英なんぞ大したこと」
「カプー……」
「ノォオォウマイガァ！！！」
麗日ちゃんと緑谷くんがその影を指差すも見る気なし。そう油断していたことから、藤見くんは後ろにいるゾンビとなった爆豪くんに噛まれてしまった。
藤見くんは膝から崩れ落ち気絶。
なんともまあ出オチ感半端ない。
「かっちゃん……ゾンビになってもしつこい……！」
その執念は凄いものだと思う。人の恨みを買ってしまったらからああなるんだろうなぁ。
「……ケロ」
だが、気絶した藤見くんはのそりと頭を起こし、言葉にならない声を発してこちらに手を伸ばし始める。
その顔はゾンビになった人と同じ表情であり、先程までは生気の灯っていた肌も既に青白くなっていた。
「……あの様子じゃ、藤見くんもゾンビになったみたい」
おそらく、王道のゾンビ映画と同じだろう。
感染するガスは消えても、噛まれれば彼らの仲間となってしまうんだ。
「えっ……映画と同じだ……！
噛まれたらゾンビになるんだ！」
「使った本人がアレじゃあ、個性を解く方法も聞き出せないな……」
藤見くんはゆっくりと起き上がり、他のゾンビたちと同じようにこちらへ寄ってくる。
「だったら……！」
それに釣られじわじわとゾンビになった皆がこちらへ迫り出した時、轟くんが氷を地に這わせて彼らの足元を凍らせた。
「やったぁ！！」
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夢桜(プロフ) - 獅音さん» コメントありがとうございます！申し訳ありません、大っ変嬉しい言葉なのですが現在は文面等を修正中の為非公開とさせていただいています！今週中には直し公開へと戻す為、それまで気長にお待ちしていただけると嬉しいです！ (2021年5月31日 7時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
獅音 - パート6のパスワードが知りたいです (2021年5月31日 5時) (レス) id: 7f54062a6d (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - 紫蝶月さん» コメントありがとうございます！！それは完全に私のミス……！ご指摘ありがとうございます！！すぐに修正いたします！！ (2020年10月31日 20時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶月(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。誤字があったので確認お願いします。BチームとなっていたのですがCチームだと思います。確認お願いします。 (2020年10月31日 19時) (レス) id: 19734b52bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢桜 | 作成日時：2020年10月27日 17時
