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ﾊﾞﾀﾝ
「「「A！」」」
『ｳｸﾞｯ』
目の前が真っ暗になるってこういうことなんだな。オリンピックでメダルをとることは私の目標でもあり、チームの目標でもある。だからこそ、みんな本気でプレーしている。準々決勝。相手はバスケ大国のアメリカ。絶対負けられない。第1Q、日本はアメリカと互角と戦えた。第2Qで、相手選手が私を押して、バスケリングのポールに私の肩が思い切り当たった。とにかく痛い。
瑠唯「A、交代」
『なんで？！まだやれる！』
高田「腕上げて」
『ｳｸﾞｯ』
高田「ここでやったら、バスケ人選終わるよ。貴方は日本の宝なんだから、交代して治療してきな」
真希さんの言う通り、私の肩はもう限界に近い。治療した方がいい。
「ナビ、行くよ」
『はい』
コーチ陣によって私は医務室に連れていかれた。
『どう？試合に行ける？』
「無理だ。完全に折れてる」
この言葉を聞いて、私の目は真っ暗になった。
「日本に帰国して治療した方がいい。明日には帰るぞ」
『はい……』
私は涙の1つも出なかった。悔しい。NCAAの試合終わってから、ずっと不調で、やっとグループステージで調子を取り戻せたと思ったのに。悔しい。
私のオリンピックへの挑戦はここで終わった。
宮下「A」
『遥？』
宮下「散歩しよ」
『うん…』
宮下「おーい！拓実！拓磨！」
『えっ？』
南野「おー。顔死んでるぞー」
『うるさい！』
浅野「昨日はお疲れ」
『う,うん』
浅野「怪我は？」
『骨折。しばらく復帰は難しそう』
南野「こんなこと言うのあれなんだけど」
『？？』
南野「昨日1番かっこよかったで。チームのためにハードワークして、怪我してでも試合でるって言ってて」
浅野「Aは頑張りすぎなんだよ。色んな事に関して。もっと周りに相談してもいいんじゃない？」
『ｸﾞｽｯｸﾞｽｯありがと』
宮下「あぁ〜また泣いちゃった」
『だって〜(号泣)』
南野「しばらく日本にいるんやろ？ゆっくりした方がええと思う。肩治すまで」
『そーする。ｽﾞﾋﾞｯ』
浅野「ティッシュ使う？」
『使う！』
宮下「良かった。元気になって。2人ともありがと」
浅野「友達やから。なぁー」
南野「おう！」
宮下「Aの機嫌が治ったから、選手村に戻るね」
「「じゃあな〜」」
『ありがとｰｰｰ！！』
宮下「A、二度とあんな怪我しないで」
『はい』
宮下「無理しない」
『はい』
その後、遥に怒られました。
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作者名：Mizzy | 作成日時：2024年1月18日 0時
