幼馴染みには黒い翼がありました

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「今日の取引先の人、すっごいかっこよかった〜！！狙っちゃおうかな？！」






なんていう女性の先輩の声が聞こえてきた





彼氏いるくせに何言ってるんだか………




かっこいい人は？って聞かれたら、私はテテって答えるよ



今でも大好きだからね




私がテテのことを好きだってことに気づいたのは、高校の卒業式の日だった





テテから一つの手紙が届いた



真っ白な便箋に、私の名前だけが書かれていて、一瞬誰からかと思ったけど、字を見てすぐにわかったよ、テテからだって





手紙には、大きな字で









''大好きだよ''









と書かれていた









声出して泣いた




私のお母さんは、テテの家族が引っ越すことを知っていたらしい




テテが引っ越したのは、テテのお父さんからの虐待だった




それから逃げるように、テテはお母さんと一緒に遠いところへ引っ越した



そうお母さんは言っていた






「この事、Aに話したらきっとA、泣いちゃうから。だからおばさん！Aには絶対言わないでね！！」







彼は、私のお母さんにそう言った









今、彼がどこにいるかなんて知らないけど








この手紙がある限り、私とテテは繋がっている





そんな気がした

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