最強の司令塔

予習 ページ23

青藍side







九条「とりあえず今日はもう片付け入れー！あと！早川先生が烏野の無くし物がうちにあるかもしれないから心当たりあったら先生に報告しとけー」



「うっすー」



いつも通り部長の指示でモップをかけたりネットの片付けに入るが七瀬は一人座り込んでいた



八谷「おーい、七瀬お前も早く帰りたいならって何見てんだよ」



七瀬は手に一冊のノートを広げて見ていた



七瀬「予習かな」



ニヤっと笑いながら答えた





八谷「お前それ、もしかして烏野の無くし物」



七瀬「ご名答」



そういうと僕の目の前にノートを差し出した



七瀬「烏野のマネジャーは優秀で助かったよ」



八谷「お前これ読んだのかよ」




彼はいつも通りの笑顔で僕を見た




七瀬「いやー落ちてたもんでね」



彼は頭の後ろに手を回した



八谷「これってスコアノートだろ。なんか見るのも気が引けるだろ、普通」



七瀬「はっちーは優しいね、敵に塩を送られて送り返すタイプだね」



八谷「どーいう意味だよ」



そのまま彼は僕にノートを押しつけて歩いて行った




北倉「そういえば！今度の連休練習試合ですよね！」




八谷「あー、そうだけど」




九条「青葉城西高校だろ、なんかイケメンがいるって有名の」





北倉「会ってみたいなー！俺雑誌でしかみたことないっす！」





北倉がワクワクしていると横から七瀬が帰り支度万全で歩いてきた




七瀬「北ちゃん、あんな奴に会ったって得しないからね」




北倉「会ったことあるんすか！？」




七瀬「まぁね、それより九条君早く帰ろ！はっちーも！」




お前が片付けサボるからだろ！と九条に七瀬は怒られながらもいつも通り3人で帰った




あの後ノートはすぐに顧問の先生が烏野へ郵便で送ったらしい




七瀬「また練習試合かー」



九条「嫌なのかよ」


九条はチャリを押しながら答えた



七瀬「だって負けても負けても終わらないんだよ」


九条「負けるの前提で話すなよ！」



九条のツッコミに少し空気が和んだ



八谷「じゃあ勝てばいんだろ」



七瀬「おっ！はっちー！よく分かってんね！」



九条「でも、青葉城西も中々の強豪だよな」



その言葉に彼は少し笑った



七瀬「予習はバッチリだから安心してよね」




そう言って彼は僕らの前を歩いた

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