薄い青の眼 ページ5
───ただでさえ薄汚れていた家中は、割られた食器、千切られたカーテン、倒されたテレビでもうこれ以上酷くなりようがないんじゃないか、と思わせる程。極めつけは、床に伏し甲高い声で泣き叫ぶ叔母と髪を掻きむしりテーブルを殴るラード。
呆然と始終冷蔵庫の側に立ち尽くしていたが我に返り、何か言わないと、と口を開きかけた。 ぐわん、と回転し続けざまに落ちたリモコンが音をたて視界に映る。硬いフローリングに後頭部を思いっきりぶつけ、白くチカチカする目を瞬いていると椅子が1つ、2つと飛んできた。
ジクジク、という熱さと共に猛烈な鈍い痛みが全身を走る。
顔を歪め肩を抑え、上半身を起こすと、息を切らせ髪をボサボサに絡めた叔母さんが暗いリビングの奥に立っていた。
『"アンタのせいだ"』
薄い、青の、鋭い眼。
その奥にはグチャグチャな真っ黒い憎悪が煮えたぎっている。
骨が、軋む音がした。
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テヤンデェ黙っとれおんどりゃあ(プロフ) - コバさん» ゥ゛ゥ゛ウ゛(振動)コメントありがとうございます😭アイラブユーです (1月13日 21時) (レス) id: b537d61366 (このIDを非表示/違反報告)
コバ - 一言で言うと好きです、、 (1月13日 19時) (レス) id: e88cbb1189 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テヤンデェ黙っとれおんどりゃあ | 作成日時:2024年1月7日 13時