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その夜、全てを失った ページ1

「"───A"」
濡れた、緑色の眼が震えだす。

A、と呼ばれたその少女は、
パパの目って、きれい。海みたい。と、見たことの無い海に思いを馳せある1種の現実逃避────齢幼い彼女は自覚こそしなかっただろうが─────をしていた。





「"──パパは、 もう、ごめんな、取り返しのつかない事を、しちゃったんだ"」

涙で青緑色になった眼の瞼には赤黒いしぶきが散っている。

横たわる、3つの黒い頭。

銃弾が腹にめり込み悶え苦しんでいた兄は、
つい先程静かになった。兄2人が母と少女の腕を引き寝室に隠し────発砲音に耐えきれなくなった母が飛び出していき───




家族が家族に撃たれ、激痛でのたうち回る姿を5歳の少女は夢かと倒錯し見つめていた。兄達の緑の目が少女を見、母のくぐもった悲鳴が胃に響く。






黒光りする銃を置き震える手で何かを書きだし、サッカーボールと共に少女に手渡す。ドアを激しく叩く音が聞こえる。

「"おいアント!!手早く終わらせろ!!"」


廊下に響く男達の足音。


『"…パパ…?"』

少女に向き合い、言う。

「"逃げるんだ"」

『"…パパは?"』

問いに応えるかのよう部屋に覆面の男達が乗り込む。

「"走れ!!!!!!"」


父の剣幕に気圧され駆け出し、振り返った少女が目にしたのは口内に銃弾を撃ち込まれる父の姿。





少女は、割れたガラスを踏みつけ、外へ走り出した。

愛してるよ、いつまでも→



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テヤンデェ黙っとれおんどりゃあ(プロフ) - コバさん» ゥ゛ゥ゛ウ゛(振動)コメントありがとうございます😭アイラブユーです (1月13日 21時) (レス) id: b537d61366 (このIDを非表示/違反報告)
コバ - 一言で言うと好きです、、 (1月13日 19時) (レス) id: e88cbb1189 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テヤンデェ黙っとれおんどりゃあ | 作成日時:2024年1月7日 13時

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