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「Aさん！今日も遅刻ですか！？」
「あと五分と思って目を閉じたら寝てました」
「そのまま起きてください！」
学校に着いた頃には、一限目は始まっていた。殺せんせーに怒られたあと席に向かうと、カルマは不機嫌そうな顔で殺せんせーを見つめている。
「あ、カルマネイルしたの？しかもたこ焼きって、他のあるんじゃない？」
「うるさい」
カルマのネイルを訊くと何かがいけなかったのか、カルマはそっぽを向く。拗ねたようだ。これは私がいない間に殺せんせーと何かあったな。
だが、詳しく本人から事情聞いてもとばっちりを喰らうのが目に見えているので、何も聞かず、私は授業を受けることにした。授業を進めるごとに、カルマが殺せんせーに暗殺を仕掛けるが、全部回避されては丁重に手入れされてる。機嫌が悪い原因はこれだろう。
放課後。カルマは早々教室から出て行き、その後を渚くんが追いかけていった。
「Aさんは追いかけなくていいのですか？」
いつの間にいたのか。殺せんせーが私の近くにいて訊ねてきた。「どうして？」と笑うと殺せんせーは何を思ったのか、それ以上のことを聞かないどころか釣られて笑っている。
「貴方のほうが上手ですね」
「殺せんせーよりアイツといる時間は長いので分かるんですよ」
先生、また明日と手を振って教室を出ると雨でも降りそうな天気だった。もし降ったら嫌なので、早くに家に帰ると佐々木さんの姿が見当たらない。買い物に行ったのかな、と二階に上がる前に机の上に一枚の紙が目に入る。紙を手に取ると、『母が体調を崩したらしく、二週間実家に戻ります』と佐々木さんの字で書かれていた。
「えー……。まじか」
仕方がないっちゃ仕方がないけど、一人で全部やるのは面倒くさいなぁ。そんなことを考えていると、玄関のチャイム音が鳴り響く。インターホンを覗くとカルマが映っていたので、私は玄関に向かい扉を開けた。
「Aー。今日ご飯食べさせてよ」
「今日から佐々木さんいないから、食べていくなら手伝って」
「えー」
カルマは文句を言いつつも、家の中に入っていく。ふと、私はカルマが朝よりも表情が和らいでいる事に気付いた。
「カルマ」
「なに」
「良いことあった？」
「さぁ？どうだろう」
言葉を濁すが、カルマは楽しそうな顔をしている。あの先生はカルマに何を教えたのか。私は少し殺せんせーに興味が湧いた。
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茨の谷の第2王子 - 七巳流さんがコメントしてるとこに僕よく来ますねー。好きな作品が同じ感じなのかもですね！ (2022年8月23日 3時) (
レス) id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
ミワ(プロフ) - 七巳流さん» コメントありがとうございます〜！そう言ってもらえると嬉しいです！ (2022年7月11日 1時) (レス) id: 07a3cb3a6c (このIDを非表示/違反報告)
七巳流 - あー、タイトルでわかった。好きな作品だって。神 (2022年7月4日 18時) (レス) @page10 id: 4e0be9540d (このIDを非表示/違反報告)
ミワ(プロフ) - takumaさん» コメントありがとうございます。これかも面白いと思えるような作品作りを頑張ります！ (2022年6月1日 23時) (レス) @page31 id: 07a3cb3a6c (このIDを非表示/違反報告)
takuma(プロフ) - うわぁぁ！！めちゃくちゃ面白いです！更新楽頑張ってください！ (2022年5月31日 19時) (レス) id: dc17093e21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミワ | 作成日時：2022年5月16日 0時
