【d!】この世の真理は結局顔【実ｼ兄者】

鬱屈造形美先輩 ページ13

｢なぁなぁ、君ショッピくんの知り合いなんやろ？お名前なんて言うん？｣

｢A……やない、言わんでええで朱雀｣

｢Aちゃん言うんや！！可愛ええ名前やね♡｣

｢あぁあクッソ！覚えんでええんすよ先輩！！A…やない、朱雀も覚えんでええからな！！｣

｢素直にAちゃん♡って呼んだらええのに｣

｢アンタに覚えて欲しくないだけやし、先輩次Aの事名前で呼んだらぶっ叩きますよ｣

｢朝からうるさい｣


両隣でぎゃあぎゃあ騒ぐ造形美達の騒音に耳を塞いで顔を顰める。よく朝からそんなに騒げるな。近隣の騒音問題になるから静かにしようね


｢というか鬱屈造形美さん、貴方誰ですか｣

｢鬱屈造形美……？？｣


喜んでええか分からん斬新なあだ名やなぁ、とこれまたヘラヘラと笑う鬱屈造形美。いつまでヘラヘラしてんだ(辛口)
私が鬱屈造形美と話し始めたのが気に食わないのか、ショッピの私の手を握る手が少し強くなった。心情的には弟にお母さん取られたお兄ちゃんみたいな感じだなこれ


｢どうも初めましてAちゃん。宇津井大言います〜。気軽に大くん♡って呼んでええからね！｣

｢呼ばんでええでA｣

｢よろしくお願いします宇津井先輩｣

｢……で、何で先輩はAのこと知ってんすか｣

｢あからさまに満足気やん…。まぁええわ。いや〜シッマがショッピくんが顔合わせの時にさっさと帰ったんが気になった言うてたからな。ちょっと後付けさせて貰ったら可愛ええ女の子と帰っとるんやもん！！｣


尾行してまったのはホンマに悪い思ってんやで？と付け足したかのようにそういう鬱屈造形美。うるせぇ！！！そんなことはどうでもいいんだよ！！

問題は別の造形美とまた出会ってしまったことだ。特に生徒会連中には出会いたくなかったし、クラスの女子達が噂するには、風紀委員とか別の委員会にも造形美達がいるとか言ってたし、もう私この学校早々転校したい

というか可愛い女の子ってのはクラスの一軍女子の事を言うんだよ。私はクラスの三軍な。モブ中のモブ。つまり目立たない奴。Q.E.D(？)


｢というかショッピくんが特定の誰かに懐いとるの珍しいってシッマ言うてたわ。僕君のこと何も知らんけど｣

｢基本クソ先輩の言うこと鵜呑みにすんのやめて欲しいんすけど｣

｢やって君と話したの昨日の今日くらいやで？人から聞いた情報しか得られんもん｣


そういう鬱屈造形美、基宇津井先輩はまたへらへらと笑を零した。…まぁ、確かに一理はある

単独行動が迷子の原因→←ストップ・クソナンパ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す