互いのコンプレックス ページ23
のらりくらりと。大人達の嫌な視線を2人で躱していく
嫌な大人でも所詮は商人なのか、高価そうな宝石をチラつかせれば商品を色々見せてくれた。ちょっと今の私やな奴だな
そんな風に思っていれば、何か気になる物でも見つけたのか、アクセサリー店で立ち止まり、商品を眺めるフードくんがいた
｢何か素敵なものでも見つけた？｣
｢…この赤い石がついたやつ。おじょーさまの目の色と同じでキレイやなって｣
突然の褒め言葉に一瞬反応が遅れた。そう言えば皇太子も｢Aの髪色と似ててキレイやから｣という理由で黒薔薇の庭をプレゼントしてきたな…。この世の男は褒めるのがちょっと上手いな
｢欲しいのなら買いましょうか？｣
｢…んーん、いらへん。おじょーさまの目の方がキレイやったし｣
私の目をじっと見つめた後、ニッと可愛い笑顔で褒め殺そうとしてくるフードくん。やめてくれ、褒められ慣れてないんだよ……
次はあっちいこうや、と私の手を引いて嬉しそうに進むフードくんに着いていく。後でちゃんと名前聞いておこうかな、と思っていた矢先に突風が起きる
フードくんが慌てて私を風から守るように振り返って庇った時、彼の被っていたフードが強風によって剥がされ、顔が晒される
爛々と輝く宝石の様に美しいペリドットの瞳と目が合う
｢あ、っ…｣
フードくんは慌ててフードを被り直し、私に背を向けてしまった
フードを被る前に見えた彼の表情は酷く脅えていた様に見えた
｢み、みてもうた、？｣
｢…目の、事？｣
｢…き、きもちわるいやろ、この目。かあさんも、みんなも、このめをきもちわるいいうて、き、きらいやねん｣
おじょーさまも、いやなきもちになった？
小さく震えた声でそう言われ、私は思わず彼の背中に飛びついた。色んな意味で驚かせてしまったかもしれん。大きく背中揺れた。ごめん
｢気持ち悪くなんかなかったよ。綺麗だって思った｣
｢う、ウソいわんでええんやで、いややったやろ？｣
｢…私も悪魔みたいな目って言われてるんだけど！気持ち悪い？｣
そうフードくんに言えば、フードくんは勢いよく振り返り｢そんなわけない！！｣と声を張って言ってくれた。彼は優しいが故に、あの宝石以上に美しい目がコンプレックスなんだろうな
｢私も悪魔みたいで気持ち悪いって言われてた。でも、君みたいに、1人でも綺麗って思ってくれた。それって、すごく素敵な事じゃない？｣
｢…｣
彼のフードを握る手が少し緩む
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暁 - たはーッこれは？もしかしなくても？ヤンデレなのではァ！？ありがとうございます！！！！！ (8月7日 17時) (
レス) @page19 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
海栗甘海老 - ( ,,`･ω･´)ﾝﾝﾝ？大好物のヤンデレ行っちゃう？⁇行っちゃう???てか天才的な閃きをした……！この作品神作品だから作者も神様なのでは…？ (2022年1月1日 6時) (レス) @page28 id: 92d4b2d08c (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - すげえ素敵で、何か、綺麗なお話だ(語彙力はクソですので気にしないでくだせえ)なんか、裏があんのかな、？凄い考察しがいがありますね！天才ですか！更新頑張ってください！応援しますう！続きがきになるんごー！ (2021年11月2日 16時) (レス) @page22 id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
兎茅瑚(プロフ) - つゆさん» コメントありがとうございます！応援ありがとうございます〜！！考察出来るように日々更新頑張ります！！ (2021年10月24日 21時) (レス) id: 9fd4ac68bb (このIDを非表示/違反報告)
つゆ - おもしろそう、、、転生してきたのを本当は知っている、、？やばい、考察が止まらないです！！これからも楽しみにしてますね！頑張ってください！！ (2021年10月24日 13時) (レス) @page15 id: 5d979c15e9 (このIDを非表示/違反報告)
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