Nine ページ9
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hirano ｓｉｄｅ
しばらくすると、連絡が来たのか
スマホを見て息をつくと
もう1度空を見上げて
「ばいばい優太」
綺麗な声が広がって空に吸い込まれると
窓がピシャリと閉められた。
くるりと振り返った彼女は驚いたように大きく目を見張り
それから泣きそうな、困った顔で
僕の名前を呼んだ。
『あ、ごめんな？
今さっき通ったんやけど、、、
優太って誰？』
違う、違う
何聞いてんねん僕は
お願いだから、泣かないで
君が泣くと胸が痛い
「あんたに、関係ないでしょ」
いつもより低い声で、でも震えた小さな声で
そう言われた
なんで、気になってるんやろなぁ
でも君のことが知りたくて
いつか僕の前で笑って欲しい、なんて漠然と思ったりして
拳をぎゅっと握りしめて立つ広瀬を見てられなくて
『そうやんな、ごめん。
もう帰るんやろ？気を付けてな』
自分でも無意識に彼女の頭を撫でて
部活に急いだ。
後ろからパタパタとスリッパの駆けていく音が聞こえて、それから遠くなっていった。
いつからだろう
こんなに君を目で追いかけるようになったのは
笑ってほしいって思ったのは
教師として抑えてきた感情は今にも飛び出していきそうで
『ほんま、何してんやろ…』
呟いた声はグラウンドから聞こえる青春の声に押されて空へ流れていった
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きな子(プロフ) - なぎささん» ありがとうございます！(＞＜)更新頑張ります…！ (2017年4月22日 20時) (
レス) id: d1d8a217a8 (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ - 面白くてハマっちゃいました！（笑）更新楽しみにしてます！ (2017年4月16日 14時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きな子 | 作成日時：2017年3月25日 10時
