ThirtyOne ページ31
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「ひらのせんせっ！！！」
失礼しますよりも何よりも先に口から出た言葉
そこには驚いた顔でこちらを振り向く保険医の先生と、困ったような優しい顔でこちらを見つめる平野がいた。
「あぁ、広瀬さんね。
あなたは大丈夫なの？」
「あ、大丈夫です。」
「そう、じゃあ処置は終わったから、私は一旦救護テントにもどるね」
ふわりと笑って先生は出ていった。
「せん、せ、、」
私のせいで、ごめん
守ってくれてありがとう
そう言いたいのに
何故か口から出てこなかった。
いま声を出すと、きっと泣いてしまうから
『こんなもん大したことないて。
大丈夫やで。やからそんな泣きそうな顔せんといて？』
平野は座ったまま俯く私の頭を撫でた。
『雫々に何もなくてよかったよ。
守れてよかった。』
なぜだか分からないけどその優しさに頬を伝うものがあった。
『なんで泣いてん、笑ってや、雫々』
その言葉に頷くことしか出来ずにいたけど
平野はずーっと私の頭を撫でてくれていた。
涙が止まった頃、
『リレー、最後あるやん。
元気なとこ見せて？やないと俺心配で、、』
「、、、わかったよ。ちゃんと走るから」
だから見ててよ先生。
平野はニコッと笑うと
私の背中をトンっと押した。
暖かい手のひらだった。
。
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きな子(プロフ) - なぎささん» ありがとうございます！(＞＜)更新頑張ります…！ (2017年4月22日 20時) (
レス) id: d1d8a217a8 (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ - 面白くてハマっちゃいました！（笑）更新楽しみにしてます！ (2017年4月16日 14時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きな子 | 作成日時：2017年3月25日 10時
