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TwentyFive ページ25

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平野の車の中はこの間と同じ、バニラの香りがした。



『気分、大丈夫?』



心配そうな顔で聞いてくるから、なんかおかしくて



「うん、もう大丈夫」


って半笑いで言っちゃったら


『何笑ってんねん』



って不思議な顔をされてしまった。




マイナスイオンでも出てるのかな、この人

なんだか重かった気分も軽くなって



私は

平野がいるなら、別に帰らなくてもよかった

なんて思いながら外の景色を見ていた。




『なんかあったん?』



「なんにも」




『そっか』





会話は少しだけ。


神宮寺くんもそうだったけど、詳しく聞いてこないのは彼らの優しさなのだと思う。




『なんかあったら言うんやで』



平野は真っ直ぐ前を見たまま、優しい声で言った。






私は涙が出そうになるのを堪えて、何も言わずに頷いた。





家に帰ったら寝よう、なんて思いながら

またもや私は平野の車の中で微睡んでいった。

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きな子(プロフ) - なぎささん» ありがとうございます!(><)更新頑張ります…! (2017年4月22日 20時) (レス) id: d1d8a217a8 (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ - 面白くてハマっちゃいました!(笑)更新楽しみにしてます! (2017年4月16日 14時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きな子 | 作成日時:2017年3月25日 10時

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