Sixteen ページ16
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「あ、神宮寺くん」
「さっきぶり〜」
「てかひとりじゃん！
買い物手伝ってよ」
チャラチャラとした風貌の彼はまたもやヘラヘラっと笑って
「今待ってんの〜
オンナノコ、ちゃんといるから！」
彼女って言わないあたりがもう、醸し出してる。
「あ、きた」
神宮寺くんのその声に飲んでいたタピオカドリンクのストローを口から離して上を向くと
「雫々？？」
「ぁ、、、淑乃」
１年生で同じクラスだった岩田淑乃が、
ご飯屋さんのプレートを持って立っていた。
彼女の顔はみるみるうちに暗い、女子特有の陰気な表情になって
「いいご身分だね、先生とデート？
優太のこと、忘れたの？」
その言葉で私は崖から突き落とされたような喪失感に苛まれた。
忘れてないよ、忘れるわけないよ
岩田淑乃は私の様子を見てか見ないでか
「私が、言ったこと、覚えてるよね」
そう言って
神宮寺くんの手を引っ張って去っていった。
平野は心配そうな顔でこちらを見てから
私の方に手を伸ばしてきた。
私はそれに気付かないふりをして
「ごめん、もう帰ろう」
笑顔を作った。
驚いたように動きの止まった平野は
『そうやな』
静かにそう言って
手を下ろした。
行き場のない彼の右手は
なぜだか寂しそうに見えた。
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きな子(プロフ) - なぎささん» ありがとうございます！(＞＜)更新頑張ります…！ (2017年4月22日 20時) (
レス) id: d1d8a217a8 (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ - 面白くてハマっちゃいました！（笑）更新楽しみにしてます！ (2017年4月16日 14時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きな子 | 作成日時：2017年3月25日 10時
