【ハイキュー】及川さんの性格の悪さは一個うえの先輩が原因らしい。【男主】

二ヶ月後 ページ4

まぁ、何だかんだで二ヶ月もあっという間に過ぎた。

俺の今の状況は、二ヶ月前の初々しいちょっと生意気な徹ちゃんとは別物で

あの頃からは想像できないぐらいにクソ生意気になってしまった。


「楠先輩。
今日の練習のあと正セッターかけて勝負してくれません？」

「うにゅ？おへ?(俺?)ほうのへいふうのはほへいへったーほはへてひょーふ?(今日の練習のあと正セッターをかけて勝負?)」


勝負挑まれちった☆
しかもいい感じに決めてこっちにバレーボール鷲掴んで向けてくるんだよ？

あ、今食べてるのは差し入れのカップケーキね♪


「いーけどぉ…どったの？急に？
あ、これも美味しそー！食べていーの？」

「ど、どうぞっ！」

「まじー！？ありがとー！
お菓子作りできる女子ってやっぱ可愛いし女子力高いよね☆

俺、そーゆー子結構タイプだよ♪」

「えっ！」

「これに加えて料理も出来たら完璧だよねぇー♪」

「あ、は、はいっ…！」

「先輩！！俺は真剣に挑んでるんですよ！？」

「…俺に勝てる勝算は？
あ、これもいーい？」

「…え？」

「は、はい！楠先輩の為に作りました！」

「まーじでー！？
俺超嬉しい！俺の為にって健気な感じ、本当に可愛いよね♪」

「ほ、ほんとですかっ！？」

「勝算…？」

「そ、勝算。あるんでしょ？」


差し入れをくれた女の子に軽く手を振って別れを告げたあとに徹ちゃんに向き直る。


「…無いです。でも、俺は先輩に教わったことに加えて自主練でも鍛え上げてきました！

それは先輩も感嘆の声を挙げたでしょう？
誠先輩には「頑張れば楠先輩に並ぶんじゃないか」とも言われました！つまり…」




「「俺/徹はあんた/俺より強い。」」




俺、もしかして徹ちゃんを甘やかし過ぎたかな？
お母さんはこんな風に育てた覚えは有りませんよっ！？


「そう、言いたい訳？」

「勿論。
しかもあんたの癖やトスなんかは全て練習したし、何より俺が一番近くで見てきた。

よって俺はあんたの上を行く。」

「おい、及川！テメェ、いい加減に((「見ておけ。」結城先輩！？」

「楠の本気…そういやお前らはまだ見たことが無かったな。あいつ、新入生って浮かれてたしよ。

良いもんが見れるぞ。
それに、これは及川の為でも有るんだ。」

(く、楠先輩の本気…？)


「もぉ〜まこちゃん、いずみーるに変なこと植え付けないでよ！
楠くんはいつだって何事にも本気で取り組んでるじゃ〜ん？」

「………無自覚かよ。」

「何が！？」

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