保護者か？ ページ43
「A…？」
「あ、ゴジョセン。」
高専に帰宅し、寮へ向かう途中出会ったのは仕事帰りなのかダルそうに歩いていたゴジョセン。
サングラスにロンＴ、ジーンズ姿のゴジョセンがこっちに気が付いて声を掛けてきたと思ったら急に大声を上げた。
「Aなんで全身ハイブランド…もしかしてパパ活ｯ！？」
先生そんなの許しませんよ！？と声を荒らげるゴジョセンを、のぶちんと私は冷めた目で見詰める。
仕舞いには、パパ活するなら僕がパパしてあげるから何が目的かも分からない相手は辞めなさい！と言う始末。
「えっ、何その視線。僕、至極真っ当な心配してるつもりなんだけど…？」
「パパ活じゃないし、これは貰い物なんだけど…。」
「いや、それを世ではパパ活……ブッ！」
のぶちんが呪力パンチ(激弱)を繰り出し、見事無限を解いてたゴジョセンに当たる。
スッキリした顔をしながら私の右上にふよふよと鎮座するのぶちん。
「人とぶつかってアイス零しちゃったら、お詫びって全身ハイブランドまみれにされたの。」
「Aを？…し〇むらでも喜びそうなのに、世の中には物好きも居るんだね？」
「はっ倒すぞテメェ。」
グググッと拳を握って構えるとケラケラと笑いながら、少しサングラスをずらして私をしっかりと見詰めるゴジョセン。
なんだ？と思いつつ首を傾げると、私を暫く眺めた後、不意に口を開いた。
「長い黒髪の切れ長な瞳をした男じゃない？それ。」
「えっ…なんでそれを…？まさか何処かから見てた…？」
なら助けてくれても良かったんじゃないかと訴えると、違う違うとケラケラ笑いながら私の肩や頭らへんをパパッと払う。
何してんだこの人？と余計に首を捻れば、今日はもう寮から出ないことと告げられた。
「む？それでは儂の甘味も買いに行けないではないか。」
「それは最悪悠仁にでも作って貰ってよ。」
「今日はジュースで我慢だよのぶちん。」
「儂はどうしても飲み物から泡が出てくるのに慣れん。」
不貞腐れるのぶちんに、先生命令だから仕方ないと肩を竦めているとゴジョセンと目が合う。
帰んないのかなこの人…と見詰め返すと、夜蛾学長には報告する事と嫌に真面目な声音で言われた。
「まさちんに？」
なんで？と思いつつも、有無を言わさないその雰囲気に私はただ分かったと返事をした。
「うん、物分りのいい子だ。」
「私の事バカにしてる？」
「素直だから僕は凄〜く扱い易くて好きだよ♡」
「はっ倒す。」
一年だけの任務…大丈夫ですかそれ…→←見知らぬ人はそれなりに怖い
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作者名：恋＠眼鏡 | 作者ホームページ：http://sukinaharahasakuradeui
作成日時：2021年11月7日 20時
