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格闘技 ページ5

伏黒side

織田がサイコロの出目を見るか見ないかの内に走り出して五条先生に蹴りをお見舞したのはつい今さっき。

無下限術式を解いているからと言ってそれで弱かったら最強とは名乗れない。

五条先生は術式や六眼抜きにしてもかなり強い。

その五条先生が、目の前の呪術をよく分かっていない同級生に蹴り飛ばされた。

しかもかなりの距離を吹っ飛ばされている。


「もー!乙女になんてことやらすんだよゴジョセン!恥ずかしいじゃん!」


キャッと照れた仕草をする織田。

彼女の足元にあるのは10でゾロ目な2つのサイコロ。

術式を解いたのかそのサイコロも消えていく。


「お前、どこまで自分の術式把握してるんだ?」

「んえ?じゅつしき?あーこのサイコロ出せるヤツ?」


ポンッと再びサイコロを出す織田は五条先生を吹っ飛ばした時のような呪力量を感じられない。

何だこの不思議な感じは?と首を傾げていると話を続ける織田。


「なんかサイコロの出目が大きいと力が強くなって、出目が小さいとポンコツになるってパパが言ってた。

後はゾロ目だと反動ゼロだけどそうじゃない時は出目の数と使用した力相応の反動が来るって。」


私にはよく分かんないけど!とカラカラと笑う織田。

そんな織田の背後に術式を使って瞬時に戻ってきたのは吹っ飛ばされた張本人。


「いやー!びっくり!僕が女の子にあんなに吹き飛ばされるとは思ってなかった!」

「ぎゃ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」

「うるせぇ!!」


悲鳴を上げながら俺の腕にしがみ着いてきた織田。

しかしその悲鳴は鼓膜を軽くぶち破りそうな程大きい。


「ゴジョセンいつの間に!?」


今さっきだよと笑う五条先生。

ぱっぱと体の砂を払うその仕草にダメージこそ最小限に抑えた事が伺える。

そして面白そうに織田の事を眺める五条先生。


「…恵、助けて。不審者にジロジロ見られてるんだが。」


通報したら勝てる?と携帯を構える織田。

落ち着けと言う傍で五条先生は織田に声をかける。

すごく楽しそうに目隠しを取った。


「面白い術式だねA。それに無意識に縛りを設けて術式を強化してる。もしかしたら天賦の才があるんじゃない?」

「いや私に天ぷらの才能は無い。」


揚げ物とかできないし!と笑う織田。

お前、格闘技は何やってたんだ?と聞くとあからさまに俺から目を逸らす。

不審に思っているとすごく小さな声で恥ずかしそうに言った。


「空手をちょっと…軽く全国制覇しちゃう位には…。」

ガラス玉→←実戦あるのみ!



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作者名:恋@眼鏡 | 作者ホームページ:http://sukinaharahasakuradeui  
作成日時:2021年11月7日 20時

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