ドレスコード ページ34
「変じゃない？ねぇのぶちん変じゃない！？」
「普段に比べれば見れるレベルだぞ小娘。」
「褒めてる？貶してる？」
まあいいかと耳に大振りのビジューピアスを着ける。
レースの長袖とＶネックにノースリーブが一体となった黒のタイトワンピースの上からジャケットを羽織る。
手持ちのバッグは小ぶりの物の中に鏡と小さな財布、リップを入れた。
髪の毛は軽く巻いた髪を緩いお団子にして後れ毛を出す。
ネイルチップも落ち着いたものに変えて化粧も大人っぽくする。
普段のギャルの様な濃いメイクでは無く落ち着いた印象を感じさせるように。
食事しに行くし、と香水を遠くからワンプッシュ振り撒いて完成。
パンプスを履いて最終チェックをすると鏡の前に居るのはいい女に見える私。
「うしっ！完璧！」
学校の外へ出ようと歩いていたら自販機前で悠仁と会う。
お！悠仁！と声を掛けると私の格好を見た悠仁は少し顔を赤くして織田！と返事をしてくれた。
「何？これからデート？」
「違うよ、ホテルのアフタヌーンティー食べに行くの。」
「ふーん？だからか！」
凄い綺麗。と優しく笑って褒めてくれる悠仁に私も思わず顔を赤くした。
なんなんだそのイケメンな微笑みは！
「伏黒と行くんだろ？引き止めて悪ぃ。」
「ん…？なんで恵が出て来るの？」
「え？織田と伏黒付き合ってんじゃねぇの？」
「付き合ってないよ！ただの友達だし！」
あはは！と笑い声をあげると、何だびっくりした〜と言われた。
そのまま私をお見送りしてくれる悠仁。
楽しんで来いよー！と手を振る彼に私も振り返して少し歩く。
ゴジョセンが迎えに来るらしいから、少し開けた人通りの多い大通りに出て待っていると、肩を叩かれた。
「A、久しぶり。」
「ん？…おー！秀斗じゃん！偶然！」
幼馴染で七個上の
京都に居たはずじゃ…？と首を傾げると用事があってたまたま東京に着てたらしい。
それも用事はこの辺だと。
「信長様もお久しぶりですね。」
「うむ、お主も存外健康そうで何よりだな。」
「のぶちん昔から私と秀斗で態度違うの納得いかない。」
秀斗は昔からのぶちんが見えていて、時々三人で遊んでいた。
すると何を思い立ったかのぶちん、秀斗に身体を貸せと言い出した。
何言ってんの！？と頭を叩いてしまった。
霊体だから打撃は効かないのに。
「儂が折角の高級甘味を味わえないのは、納得いかぬ。」
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作者名：恋＠眼鏡 | 作者ホームページ：http://sukinaharahasakuradeui
作成日時：2021年11月7日 20時
