お隣さん ページ33
ドタバタと隣から騒がしい音が聞こえてくる。
なんなら今外からHELLO！と言う声も聞こえた気がした。
いやハローて。何でやねんハローて。
「恵、ちょっと見て来てよ。」
「ここはお前の部屋じゃねぇぞ織田。気になるなら自分で行け。」
「外を見に行くなんて差程の手間でもあるまいし…少しぐらい良いでは無いか童。」
「ねー！恵のケチィ。」
お前らな…と青筋を浮かべた恵だが、外へ見に行ってくれる。
扉を開けて様子を見に行った途端��ゲッ��と声を漏らしていた。
「お、伏黒！今度こそ元気そうだな！」
「空室なんて幾らでもあったでしょ。」
悠仁が恵の隣に来たのかぁと恵のベッドに横になりながら漫画を読む。
やっぱジャ○プ面白い。
「だって賑やかな方がいいでしょ？良かれと思って＿＿」
「授業と任務で充分です。ありがた迷惑。」
「うほほ〜！ちゃんとしてr……え！？織田！？」
「ん？お！悠仁じゃーん！」
うぃーっす！と挨拶しようとしたら恵が迷惑だっつーの！と勢いよく扉を閉めて悠仁の頭を挟んでいた。
痛そ。
のぶちんは隣で煩い童が増えたと呟いていた。
「ま！いーっしょ！それよりAー、出ておいで。」
ゴジョセンが呼ぶ声が聞こえるから渋々部屋を出て行く。
どしたの？と顔を出すと手を合わせたゴジョセンがにこやかに笑って口を開いた。
「明日はお出かけだよ！」
「お出かけ…？」
「四人目の一年生を迎えに行きます！」
んじゃ、僕は行くから〜と去ろうとするゴジョセン。
私も恵の部屋へ戻ろうとした時、腕を取られて引っ張られる。
うえ、何々！？と顔を上げると私の腕を引いて歩くのはゴジョセン。
「A借りるね恵！」
「え！？何！？ちょっと恵助けて！！」
「勝手にどうぞ。」
「お前この！薄情者め！友達を売るなんて最低だぁ〜！」
そのまま引き摺られる様にして着いたのは私の部屋の前。
「さ、着替えておいでA。」
「何するつもり？怖い。」
「約束したでしょ？ケーキバイキング付きアフタヌーンティー奢るって。」
いいところだからドレスコードあるけど、Aなら大丈夫でしょ？と携帯を弄るゴジョセン。
まさかこんな早く連れて行って貰えるとは思っていなかった。
「待って化粧して来る！」
「じゃあ一時間後ね。」
手を振るゴジョセンに私は慌てて部屋に入りクローゼットを漁る。
目当てはタイトスカートの綺麗目なワンピース。
見てろゴジョセン、ビックリさせてやるからな。
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作者名：恋＠眼鏡 | 作者ホームページ：http://sukinaharahasakuradeui
作成日時：2021年11月7日 20時
