どうしよう!? ページ28
思わず声に出した後、ふと考えてしまった。
今ここで変に止めるより、中身見た後の満足した二人を後目にこっそり回収した方が良いのでは?と。
その方が二人だってオカ研の活動出来るし、私も任務終われるしで一石二鳥じゃん!?
「取れないわね…。」
「わざわざ忍び込んでやる事か…?電気付けようぜ。」
「ダメ!雰囲気重視よ。スリルを楽しむのがオカ研魂じゃん。」
「私も電気付けた方が良いと思う…てか止めといた方がいいと思うなぁ…?」
そっと言うと眼鏡の子はギッと私を睨んで怒った。
「どうせ何も起こりゃしないんだから!」
貴方が忍び込ん出た事言うわよ?とでも言いた気な圧に思わず口を固く結ぶ。
「っ!取れた!」
「!?」
しゅるしゅると紙を解いていく様子を見詰めている私と男の子。
途端に感じる禍々しい程の膨大な呪力に思わず身体を強ばらせる。
紙の中から出てきたのは、恐ろしく爪の尖った指。
ネイルも無い時代の呪物のはずなのに爪こんな伸ばして昔の人パリピ過ぎん?
その瞬間蝋燭の火が消えた。
「来るぞ小娘。」
のぶちんの声が聞こえた瞬間部屋が大きく揺れる。
眼鏡ちゃんが何なのと呟いた瞬間、感じた頭上からの気配。
吹き飛ばされて飛び退いたら、そこに居たのは呪霊。
「くっそ!今ここで祓ったら二人もやばいヤツじゃん!」
「あんな愚かな真似をする奴等、放っておけば良い。」
「生憎!私はのぶちんと違って薄情じゃないので!」
攻撃を避けながらなるべく遠くへ引き寄せる。
ある程度距離が取れたらサイコロを投げて、ゴジョセンから貰った刀を構える。
「いっくよのぶちん!力貸してね!」
「儂の為に精々働け、小娘。」
刀を構える私と、火縄銃を後ろに沢山構築するのぶちん。
呪力の源はさっき振ったサイコロによって増やされた私の呪力。
呪霊に魅せるは三段撃ちと居合切り。
しかし思いの外呆気無く祓い終えてしまう事に違和感を抱いた私。
「…待って、指持ってたの眼鏡ちゃんじゃなかった……?」
「ははは、急がんと眼鏡娘が死ぬな。」
「早く言え!!」
急いで駆け付けた視線の先には、ピンクの男の子がさっきの男の子と女の子を救い出して、恵の玉犬が呪いを祓った所だった。
今恵に会ったら怒られるに決まってる!と冷静になった自分に少しだけムカついた。
保身が凄いじゃん最悪!と思っていたら、ピンクの男の子の上に現れた二級の呪霊。
「恵、上ッ!!!」
「ッ!!…逃げろッ!!」
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作者名:恋@眼鏡 | 作者ホームページ:http://sukinaharahasakuradeui
作成日時:2021年11月7日 20時