たぴおかみるくてぃ ページ23
「タピオカミルクティー二つとアイスコーヒーでお待ちのお客様ー！」
はい！と駆け寄り飲み物を受け取る私とお金を払う恵。
私が居なくなったあと、何があったのかは分からないけれど、恵が朝一で謝罪をしてきた。
『…昨日は悪かった。』
『ふーん、だから？』
『……詫び、じゃないが今日渋谷に行かねぇか？』
『えっ、良いの？』
『タピオカ位なら奢る。』
それで機嫌を取り戻した私は早速恵と二人で渋谷に来ていた。
一緒に写真を撮ったり、プリクラを撮ったり私の服の買い物にまで付き合わせて気が付けば夕方。
あー楽しかった！と伸びをした時、後ろから肩を叩かれた。
誰だ？と顔を向けたそこに立ってたのは中学の親友二人。
「やっぱAじゃん！超偶然！」
「うっわ！みっつんとらんらん！？やば、ガチ偶然じゃん！」
「隣の人彼氏！？イケメンだし流石A、モテるねー！羨まし！」
「違う違う！学校の同級生の恵！」
「伏黒恵だ。」
「八城美月です！」
「伏黒君ね！七瀬蘭でーすっ！」
よろしくー！と握手を交わす三人。
遊びたいけど先約が！と言っていた二人は、絶対連絡するからまた今度遊ぼ！と言って去っていった。
「なんか、お前の友達って感じするな。」
「皆明るくてチョーいい子なんだよね！」
「……そうだな。」
どこか目を泳がせながら電車に乗る為に駅へ向かう恵。
なぜ目を泳がす？と声を掛けようとしたその時、見た事ある白髪が目に入った。
え、あれって…絶対そうじゃん。
「恵ストップ！あれ見て！」
「何だよ急に……五条先生？」
そこに立っていたのはゴジョセン。
女の人に手を振っている所で、やるじゃんゴジョセン！彼女！？と恵に問うと、いやアレは…と口篭る。
なんだ？と思っていたら次の瞬間、別の女の人と合流するゴジョセン。
うわぁ…と見ていたら、そのまま高そうなご飯屋があるビルに入っていった。
「…見てはいけないものを見た気がする。」
「あの人も暇じゃないはずなんだけどな。」
冷めた視線をさっきまでゴジョセンが立っていた場所に注ぎながら電車に乗る私達。
頭の中は先程のゴジョセンの事でいっぱい。
「やっぱり浮気癖ある人はダメだと思うんだよね。」
「五条先生の事か？」
「クズ男は死するべきだと思うのよ。」
ね？と笑う。
後に恵は、この時程いい笑顔だった織田を見たことが無いと語る。
「次会った時はあの黒服をまだら模様にしてやる。」
「地味な嫌がらせだな。」
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作者名：恋＠眼鏡 | 作者ホームページ：http://sukinaharahasakuradeui
作成日時：2021年11月7日 20時
