パーティーしようぜ ページ21
部屋に着いてすぐ、恵にパジャマパーティーしよう！と提案をした私。
堅物恵の事だから反論するだろうと思い、声が聞こえてくる前に部屋へ帰り適当に恵の分の晩御飯も作って着替えて部屋に乗り込む。
二人前で、しかも食べ盛りの恵の分も張り切ったらいい時間になったから大量のタッパを持って恵の部屋へ向かう。
その途中で凄い美人さんとすれ違った。
良い女の匂いするヤバ！と興奮してたら、おいお前と声を掛けられる。
「はい！なんでしょう！」
「見ねぇ顔だな。一年か？」
「ご挨拶遅れました！一年の織田Aです！」
ふーん…と私を眺めた後、少し怪しむ顔をする美人さん。
なんだろうと思ったが、チッと一つ舌打ちをした後ド直球で聞いてきた。
「お前なんか憑いてねぇか？」
「え？」
「……いや、やっぱ何でもねぇわ。」
気のせいか？と首を傾げる先輩に思わず私はドキドキが止まらない。
周りにのぶちんの事はあまり話すなってまさちんにも言われてるし…！と冷や汗をかいてると、お前その荷物どこまでだ？と聞いてくれる。
恵の部屋ですと何も考えずに答えると面白そうに顔を歪めた。
「そうかアイツのとこか…。」
「ヒェッ…。」
なんて色っぽく笑うんですかこの先輩は！やだもう素敵！かっこいい！
思わず顔を赤くすると、私は禪院真希だと自己紹介と共に荷物を半分持ってくれる。
呪術界の女性ってかっこいい人しかいないの？惚れるんだが？
「真希先輩ですね！よろしくお願いします！」
「あぁ。」
真希先輩も恵に用事ですか？と聞くとそんな所だと笑う。
そのまま他愛も無い話をして恵の部屋の前まで着くと真希先輩がドアを叩く。
ガチャリと出てきたのは部屋着姿の嫌そうな顔をした恵。
「やっほ恵！」
「よォ恵、彼女と飯か？」
「彼女じゃないです…お前は何しに来た織田。」
「え？パジャマパーティー。」
晩御飯も作って来たんだー！と袋を掲げるとバタンと閉じられた。
え、閉じる！？普通！？
「さっき約束したじゃんパジャマパーティーしよって！」
「帰ってくれ。」
「でもご飯作っちゃったし…。」
「帰れ。」
思いの外冷たい声の恵。
色々あった一日だし、流石の私もメンタルが疲れてたのかいつも見たく反論する元気が無かった。
「…そっか、じゃあ大人しく部屋で食べるね。」
疲れてるのにごめん、と言って真希先輩からも荷物を回収する。
お辞儀をして私は誰もいない時間帯であろう共有スペースに向かった。
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作者名：恋＠眼鏡 | 作者ホームページ：http://sukinaharahasakuradeui
作成日時：2021年11月7日 20時
