十人十色(HS) ページ6
HSside
珍しくジュナが一心不乱に練習をしていた。
失礼な方の珍しくという訳ではなく、長い間この業界に従事しているジュンフィらしくない、ハードワークだったから。
もちろん、最初の頃は目を瞑っていた。
何せツアー前だし日本デビューも控えているから。
だからこそ決めた一時間を多少オーバーするのを、今までは目を瞑っていたんだ。
でも各メンバーがペース配分や体調を考慮して自主練の時間を調節していくのに対して、ジュニは増えていく一方。
注意してる途中でミョンホも参加しようとしたので、怒る気力も失せ飯に連れ出した。
…流れで俺の奢りなのが少々不服だがまぁ仕方が無い。
激辛料理を楽しそうに頬張るジュンフィと、中華料理を優雅に食べるミョンホを見比べながら最近のメンバーの様子を思い返す。
まぁ確かにここ最近、ハニヒョンは寝不足のせいか動きのキレが悪い。
ミンギュは暇さえあれば日本語を勉強しているし、スングァナも日本語のリスニングとスピーキングを練習している。
ウォヌも隠れて日本語を勉強しているらしいし、筋トレも頑張っているっぽい。
ジフナは作業室に籠ることが多くなった。
今目の前で中華料理を上品に食べているミョンホも、少しだけ上の空だった練習に最近は特に身が入っている。
スンチョリヒョンもどこか落ち着かなさそうだし、ハンソルもどこかソワソワとしている。
チャニはいつも以上に入念に振り付けをしている。
俺が知っている中で、こんなにも俺らに影響を与えられる人は一人しか知らない。
「なぁ。」
「何?ホシヒョン。」
「お前らだけじゃなくて他のメンバーもそうだけどさ、皆がそんなに頑張る理由ってツアーとか日本デビューだからとかの理由以外にも有るよな?」
そう聞くと食べていた手を止める二人。
ジュニなんてピタッという効果音が付きそうなほど上手い具合に止まった。
さすがパフォチ、なんて思ってしまうのは許して欲しい。
「勿論、第一はツアーでCARATなのは俺も分かってるけどさ。」
「それはそうですよ。」
慌てて弁解すると何を当たり前な事をと冷たい目で見られる。
あれ、今って俺がそんな目で見られる立場なの?
「…だって日本デビューなんて聞いたらさ、期待しちゃうじゃん。」
少しでも可能性があるなら、彼女に会えるかもって。
そうボソッと呟いた後またすぐに激辛料理を食べ出したジュンフィ。
「…確かに、な。」
俺もその一人だし。
その一言は、空気に溶けた。
659人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴ(プロフ) - 最高でした… (2月29日 6時) (レス) @page50 id: 9dcff58a0e (このIDを非表示/違反報告)
恋@眼鏡(プロフ) - jsmn579733371さん» ありがとうございます〜!顔が好みすぎてお亮さん拝借しました笑 (2020年4月12日 0時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
jsmn579733371(プロフ) - 主演俳優枠が吉沢亮なのがツボすぎて! (2020年2月20日 2時) (レス) id: bc3a6c1f44 (このIDを非表示/違反報告)
恋@眼鏡(プロフ) - かとれあさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しい限りでございます泣 これからも頑張りますね! (2020年2月18日 21時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
かとれあ(プロフ) - やさぐれ姉さん大好きです(*´˘`*) (2020年1月27日 5時) (レス) id: 3fa9c6cc95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:恋@眼鏡 | 作者ホームページ:http://sukinaharahasakuradeui
作成日時:2019年9月22日 8時