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DKside
「セギさん、ほら起きて。」
僕の膝で眠るセギさんの肩を叩くと目を覚ますセギさん。
宝箱の中から覗く黒曜石の様な瞳が真っ直ぐに僕を捉えた。
いくらセギさんへ恋情のような気持ちが無いにしても、これは胸が高鳴ってしまう。
罪深い人だな、なんて思いつつも帰るよ〜と声を掛けようと口を開いた時。
そっと顔にセギさんの手が添えられた。
えっ!?と驚いていると彼女の双眸から零れ落ちた雫。
「セギさん?大丈夫?」
「……悪いな。ソクミンさんを見てると、何だか父さんを思い出してしまった。」
そう言い放ち起き上がろうとした彼女を誰かがぐいと引き寄せた。
誰だろう?なんて彼女の方に視線をやるとそれはスングァナで。
「ヌナ〜!泣かないで?あぁダメだよ目を擦っちゃ!明日もお仕事でしょ?目が腫れちゃう!」
「
そっと涙を拭ってあげるスングァンと成されるがままのセギさんの図を見届けながらふと視線をやると
お会計から95lineとチャンが帰るよ〜と言いながら、僕らが座ってる席に帰ってきた。
ほかのメンバーは先に店を出ていたから、今席に残っているのは僕とスングァンだけで、中々こないからと迎えに来たのだろう。
そしてセギさんを見るや否や表情を真っ先に変えたのはハニヒョン。
驚く程速く飛んで来た。
「おいセギ、何やってんだ。早く離れろ。」
「どう見たってこれは私悪くない。」
困惑した声を出すセギさんと、早くスングァンから引き剥がしたいハニヒョンの両方から助けろと視線を投げられる。
いや、僕が困るよ…。
「取り敢えずお店を出ましょう!」
チャニがそう言ってくれたお陰で店を出ることが出来た。
それぞれ帰るためにタクシーを呼んだり、次の店に行ったりと自由にしてる中
何故か僕とハニヒョンはセギさんと一緒に彼女のタクシーを待っていた。
あれ、なんで僕まで?
「ハンソルとしてたゲームってなんだよ。」
「私を探すゲームだ、そう難しい事じゃないだろ?」
なんて言い合ってる二人の横で相槌を打っているんだから、本当に何をしているのかわからなくなる。
「まさか本当に見付けられるとは思ってもなかったがな。」
「俺らの執念をナメてるな。」
すると軽快に笑うセギさん。
すると少し悲しそうな顔をしてとんでもない事を僕らにと告げて来たのだ。
「まぁ、君らなら見届けてくれるだろ?私の最期で最大の作品を。」
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ぴ(プロフ) - 最高でした… (2月29日 6時) (レス) @page50 id: 9dcff58a0e (このIDを非表示/違反報告)
恋@眼鏡(プロフ) - jsmn579733371さん» ありがとうございます〜!顔が好みすぎてお亮さん拝借しました笑 (2020年4月12日 0時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
jsmn579733371(プロフ) - 主演俳優枠が吉沢亮なのがツボすぎて! (2020年2月20日 2時) (レス) id: bc3a6c1f44 (このIDを非表示/違反報告)
恋@眼鏡(プロフ) - かとれあさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しい限りでございます泣 これからも頑張りますね! (2020年2月18日 21時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
かとれあ(プロフ) - やさぐれ姉さん大好きです(*´˘`*) (2020年1月27日 5時) (レス) id: 3fa9c6cc95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋@眼鏡 | 作者ホームページ:http://sukinaharahasakuradeui
作成日時:2019年9月22日 8時