「60話だよ。惚れんなよ。」 ページ12
「はよっ、黒子。」
「おはようございます東海林君。今日は普通の格好何ですね。」
「まあ…テストの日ぐらいは真面目な格好しねぇとな?」
「………。」
「急に黙るのやめてくれる?」
火神をしこたま扱いた後、遅れて学校に登校すると黒子と会い挨拶を交わす。
確かに真面目とは程遠いと自分でも思ってしまう格好ではあるが、そこは女装しないだけ褒めて欲しい。
「…前回のテスト、平均99.4点って聞きました。君は逆に、どこで点を落としたんですか?」
「ん?俺?えっとなぁ…確か、数学と化学で単位の書き忘れと国語の漢字。」
部首の名前を選択問題から選べと言う問題が出題された時、ケアレスミスのお陰で俺は解答用紙に一つずらして選択肢をマークしていた。
あの悔しさは未だに忘れない。
すると黒子がガサゴソと鞄を漁り出した。
「もし宜しければ、こちらを。」
「何、これ。…鉛筆?」
そっと手渡してきたのは鉛筆。
しかも上を軽く削り数字が記入されている、所謂コロコロ鉛筆って奴だ。
「緑間くん特製、湯島天神のコロコロ鉛筆です。後で火神くんにも渡そうと思いまして。」
へぇーあいつ特製の…としみじみと鉛筆を眺めた後黒子の手のひらに戻す。
疑問符を浮かべる黒子に俺はそっと笑いかける。
「悪ぃけど、気持ちだけ受け取っとくわ。」
「要りませんでしたか?」
「いーんや、スタンスの問題。俺、テストだろうと試合だろうと、ゲームだろうと何でも運よりも実力で勝ち取りたい方だからさ。」
まぁ見てろよ、そんな風に言うかのように俺は席に着いた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「よお火神。どうだった?」
テストを終え火神に勉強の成果を聞きに側まで来たら何やら屍と化している。
まあ原因は分かってて、こいつの苦手教科の国語がラストだったからな〜と頭の片隅で考える。
「45分間俺はただひたすらに鉛筆を転がしてただけだった…!」
あー…例の
まぁ、それでも勉強頑張ったしなこいつ。
俺からも何か褒美をやろうと火神の肩をそっと叩き振り向かせる。
「今度モック奢ってやるよ。」
「東海林くん、火神くんの胃袋ナメてはいけませんよ。」
大丈夫だよと黒子の問いかけに笑いながら返答する。
頑張った奴にはそれなりの報酬をやらねぇとな?
褒めてやりたい俺がいるのも事実だし。
「後はテスト順位だけだな!」
「う゛っ…。」
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恋@眼鏡(プロフ) - 可也さん» ありがとうございます!!拙い作品ではございますが頑張っていこうと思います! (2019年5月28日 20時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
可也 - とても面白かったです!!!続き楽しみにしてます!!! (2019年5月27日 19時) (レス) id: 430d859c05 (このIDを非表示/違反報告)
恋@眼鏡(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» コメントありがとうございます。灰崎くんの小説も機会があれば挑戦してみたいと思います! (2019年4月28日 17時) (レス) id: a273382bf7 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様の小説も書いて欲しいです (2019年4月13日 15時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋@眼鏡 | 作者ホームページ:http://sukinaharahasakuradeui
作成日時:2018年11月21日 8時