実験結果No.71 ページ21
『…ｯ、こわい』
「我の後ろに隠れておくがいい」
『ん…』
「…お前らなにやってんだよ、変人かよ」
現在の体制、忠臣の肩にしがみついていそいそ歩いている、どうも、Aだ。
バグに浸されたとは言えど、一度は必ずみんなの前を通らないといけない。
別に片目閉じててもいいんだがキャラ被るだろ。アダムと。
「わぁ！Aお姉ちゃんだ！何してるの！？電車ごっこ？」
わぁ、聞いた？電車ごっこだって。これ電車ごっこに見えるんだって。
『そ、そうそう。そうだぞ。たまには童心を蘇らせんとな。なぁ？そうだよな？』
頼むからそうと言ってくれ。特にグスタフ。お前な。
無言の圧力をかけてみる。分かってくれるよな？
『なぁ？』
「あ、あ。ああ、そうだ」
子供の扱いを苦手とするグスタフだが、同時期に実装されたからかテスラとは比較的仲はいい。
なんじゃこうじゃとどうこう考えていたらいつの間にかテスラは去っていっていた。
「おっ！総帥たちじゃないか、何してんだい？」
「わぁ！Aお姉ちゃんだ！何してるの〜？」
「コクリコも交ぜて〜！」
遊んでるんじゃないのぉ、かくれてるのぉ…！
『さっ、最近の趣味でな！この…この…』
えっと…
『ふ、フィット感が丁度いいんだ！』
オドオドしながら説明してなんとか誤魔化せば三人は去っていった。
『なぁ、少しVoidollの部屋に行ってきてもいいか？』
「ああ、着いていく」
『いや来ないでくれ』
「え」←
何がえだよ。こっちがえだよ。
『と、とにかく今の現状を報告したいんだ、いいだろう？』
「…ああ」
「不貞腐れんな、忠臣。行くぞ」
回収ありがとう、そう心でつぶやき白い鉄のドアを押し開けた。
『…という訳だ。心配かけてすまなかったな。二人とも』
「は、あ…」
「ばぐとやらではなかったのだな…」
説明しよう。遡ること一時間前。
部屋に入り、事情を説明すると何を言っているんだとでも言いたげな顔で見られた。
"先日のメンテナンスで黒がベースの目に変更されている"
そう説明された。つまりは少し前からこれがデフォな訳だ。
焦った私が馬鹿だった。
続く (更新停止中)
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作者名：ゴースター | 作成日時：2018年1月31日 1時
