実験結果No.66 ページ16
「それ、付け忘れてんぞ」
『え？ああ、本当。すまないな』
あ、着けれない。届かない。
「ふん、仕方ない。我がつけてやろう」
『...すまない、忠臣』
ああ、うん。そうそう。察しの良い方は気づいているでしょう。アリーナの準備中、Aだ。
『んむ...ありがとう、助かった』
「うむ」
「お前らもういいか？入んぞ」
『ああ』
久々のアリーナだなぁ。大丈夫かなぁ。等と簡潔な感想と僅かな緊張が迸る。
あと一人。あ、そうそう。私個人的にリリカがとても怖いんだ。たまに物理法則無視して攻撃してくるんだ。
え？魔法の時点で物理も何も無い？ああ、確かにそうだな。
けど怖いものは怖いんだ。
なんて自己完結させてたら人数は六人を指していた。
『甘い電流に酔いしれろ…』
...はぁ、この業務的なセリフ必要か？要らんだろう。
バトルの始まりです、機械的な声と共に背後から湧く殺意に軽く身震いしながら高台から飛ぶ。
『んっ』
移動速度も結構な私はすぐさまCへ向かう。
今のところは各自軍ポータルに一人づつの守衛。
忠臣がＥ、グスタフがD。
そろそろ相手のポータルも広がっただろう。
考えた矢先、十文字がこちらへ向かってくる。
HSも溜まって準備万端、と言ったところだろうか。
『うっ...これでは私を倒せないぞ』
デバフカードを貼られた。
移動速度ダウンだ。
...電撃ロボ、カードを見て思わず口元が緩む。
何故か、そう。それは！
...あ、一つ忠告。自慢話だからな。これ。いいな？
この前アンジュたちに改造されたのは容姿を幼くするという目的もあったがスタン耐性が大幅アップしたんだ！
『私の方が一枚上手、だったな...』
まずは一つ割いたからいいかな。HSを使わせる前に倒す。これは基礎。
残り一分を切り出した。
三十になったら私のヒーロースキルを発動だ。
作戦を立て、少し余裕があったからふとチームレベルを見ればあっという間に軽く九に達していた。
...どんだけストレス溜まってんだ。
残り三十秒。
『生きる上で、程よい刺激と休暇は必要だ...』
私のスキルは相手チーム全体を三十秒間強制スタン。
ある意味チートだろう。ふふん。
勝利です、と結果を告げられる。
「もう終わりか？俺はまだ死んでいないぞ？」
やだグスタフイケメソ。
『...もう一発かましてやろう。...いいよな？』
了承の声を告げられ、嬉嬉としてまたアリーナへ潜り込む。
...楽しいものだ。
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作者名：ゴースター | 作成日時：2018年1月31日 1時
