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you side
私は人々がせわしなく動いたり、ネオンが光り始め
たりする都会の夕方が好き
その日も仕事終わりで街を歩いて帰っていた
普段、ながらスマホとか俯いて歩いたりすることは
ないはずなんだけどどこからかふらっとやってきた
男の人にぶつかっちゃって
ふらふらしてるのはそっちのくせに転んだのは私
はぁ、もっと体力つけないとな
なんて思ってたら差し伸べられた真っ白な手
細い腕からは想像つかないような力強さで私なんか
軽々と立ち上げることができた
初めて目を合わせても力強そうには到底見えない
真っ白な綺麗な肌に何度も染めたのか痛んだ髪の毛
両耳にたくさんのピアスをつけておしゃれな服を着
こなしている
本来ならここでお礼を告げて立ち去るべきなんだろ
うけど彼の目線が私を捕まえたように離さない
知人からよくおしゃべりだなんて言われる口もこう
いう時になって開かない
言い方がおかしいけど力を振り絞って重い口で気を
つけてくださいねなんて言って微笑んだ
大丈夫、自然だったはず
でも彼は目線の次は腕で掴んで離さない
なぜか私の家にあげることになってしまった
多分悪い人ではないんだろうと思う
時々見せる笑顔がすごく優しそうだから
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作者名:そるたん | 作成日時:2018年6月11日 0時