知らない場所 (ページ3)

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『……どーするかな』

とりあえず韓国から出たくて、俺を知ってる人がい

ない所へ行きたくて

聞いたことねえ国行きの便に乗ったのはいいものの

ガイドブックやその国の言語とか何も知らずにきた

もんだから3日間空港の近くのホテルで過ごしている

流石にホテルに篭りっきりはあれだし今日は外に出てみるかな

我ながら無計画もいい所だわ

多分メンバーやファンが聞いたら驚くだろうな

…だめだ、考えないって決めたのに

(ドンッ)

『あ、』

考え事してたら女とぶつかった

ぶつかった衝撃で倒れたこの女はなかなか立たない

『…大丈夫か？』

手を差し伸べると意外にも簡単に立ち上がって顔を上げた

俺に顔を向けた彼女の顔を見て俺は言葉を失った

とてつもなく彼女が綺麗だったから

切れ長な目、澄んだ瞳に高い鼻と触らなくても

わかるプルプルな唇

芸能人をやっていればそれなりに可愛いやつや綺麗

な人は沢山いる

だけどその中でも彼女は群抜いて美しかった

？「…気をつけてくださいね？」

最後に微笑みながらいうもんだから余韻がすごくて

気づいたら歩き出した彼女の腕を掴んで

『名前っ！！名前教えて欲しい！』

こんなこと言っていたんだ

キャラとかどうでもいい、今はミンユンギという1人

の人間として彼女のことが気になる

俺が掴んだ手を振り払うこともなく

？「…Aです」

A…A……

俺はその名前を絶対に忘れないように頭の中でリピートし続けた

A「そろそろ腕離してくれますか？」

『…え？…あ、ごめん』

笑った顔は女神みたいで、驚いた顔はなんとなく幼

さが滲み出てて可愛かった

…離れたくない

友達になったわけでも恋人になったわけでもないの

に心の底から何かが込み上げてくる

『…ついていってもいいです…か』

腕を掴んだ時よりも驚いた顔をした彼女

何言ってんだろ俺

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