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『先生、みんなの課題持ってきました〜』
「ん、ありがとうな」
『日直やから当然の事ですよ』
「…あ。そう言えば」
俺が転入して数週間。
今日は日直の日
そして、俺の日直相手は風邪を引いて休み
可哀想やで、俺も相手も。はよ治してな、なんて心の中で思いながら仕事をしていた
『…なんです？これ』
「俺の知り合いが禁煙しててな、飴ちゃんめっちゃ持ってんねん。
そしたら買いすぎたって昨日持ってきてな、」
先生が俺に手渡したのは袋に入ったオレンジ味の飴。
俺の好きな味
周りには幸い教師がおらず、こんな事したんやろうな
「日直の仕事頑張ってるご褒美やで。内緒にしといてな」
『俺だけにそんな贔屓するって事は俺のこと＿』
「そんな気は全く無い」
『ええ〜…先生俺の事好きそうな顔してんのに…』
そう言うが適当に流され、俺は教室に返された
でもまぁ、先生からこんなええご褒美貰えたし…俺も距離は近くなってんねやろな
この飴ちゃんは大事に取っとこう
大事に家の引き出しにある缶々に入れておこう
必要な時に、最後に、大事に食べよう。うん、それがええ
重いって思うやろ、俺も思うわ
＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
『先生、聞いて聞いて』
「ん？」
『今日数学で抜き打ちテストがあってん』
「おお、そうなんや。どうやった？」
『全問解けてんけどな、名前書き忘れてん』
「…えーと…じゃあ…」
『名無しの権兵衛で0点や』
「…それは残念やな…」
教室には俺と先生しか残ってへん。
今は放課後、俺は日直の仕事で黒板を消したり次の日直の名前や日付、曜日を書き直したり机を綺麗に並べたりしていた
先生は机周りの書類を整理しながら俺の話を聞いてくれていた
『名前書いてへんから〜！って数学担当の先生に訴えても返してくれへんねん！俺成績下がる〜…』
「…まぁ、次から気をつけたらええんちゃう？」
そう言って先生は鞄を漁る。
そして出してきたのはぶどう味の飴
「なんか可哀想やからもう1つあげるで」
『先生太っ腹やなぁ…！』
「量が多いしなんぼでもあげれんねんけどな」
と嬉しそうに笑う先生。
そんな時、校内放送が鳴った
その内容は最終下校のお知らせ
『…っあ、俺親待ってるんやった、先生！仕事完璧！？』
「完璧やで、ほら待たせてるんやったらはよ行かなあかんやろ」
急いで荷物を持って、先生に手を振って教室を走って出た
今日の飴ちゃん2つは俺の宝物やな
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かーねー しょん - 初めて占ツクで泣きました。もう本当に何かありがとうございます… (2021年5月2日 19時) (
レス) id: 8ffd0aa4cc (このIDを非表示/違反報告)
かふかすかる(プロフ) - 夜中に声上げて泣きました (2020年12月29日 1時) (レス) id: 2497b8742f (このIDを非表示/違反報告)
おすし丸 - 号泣しました…蘆笙先生の可愛さもあって 夜に見たから涙腺崩壊の範囲超えました… (2019年12月13日 0時) (レス) id: ab18d95dd8 (このIDを非表示/違反報告)
もやし。(プロフ) - めっちゃ泣きながら読みました…ほんま最高の作品です、ありがとうございます！！ (2019年11月15日 10時) (レス) id: bffdffa798 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬@YouTuber(プロフ) - 号泣しました… (2019年11月13日 23時) (レス) id: e0ebe76c41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：何某
| 作成日時：2019年11月3日 0時
