４ ページ5
樹side
Aちゃんの左手の薬指に付けられた指輪、最初から気付いていたけど言ってしまったらもう終わってしまうと思ったから言えなかった
肉まんとあんまんを交互に食べながら時々あつそうに顔を歪めてるのがすげえ可愛くて俺が守ってあげたいな、とか思ってる自分がいた
樹「おいし？」
あ「はい、めちゃくちゃ美味しいです」
樹「良かった笑これ食ったら家まで送ってくよ」
そう言ったとき急に彼女の顔が曇った、家に帰りたくない理由が何かあるのだろうか、旦那に何かされているのだろうか、そんなことが頭に浮かぶ
樹「家帰りたくねえ理由あんの？」
あ「…んや、なんもないです」
食べ終わっちゃったし帰りましょっかってベンチからゆっくり立ち上がった彼女、ゆっくりと歩き出す彼女の隣に並び手首を掴む
あ「樹さん？」
樹「俺の家行こ、やっぱそんな状態で返せねえし風呂入って今日は泊まってけ」
彼女の迷いが俺にも伝わってくる、自分でもこんなこと言うなんて思っていなかったからびっくりしたけどたぶん俺はこの女に惚れたんだと思う
あ「でも、」
樹「旦那だか婚約中の彼氏だか俺は知らねえよ？さっき泊まってけとか言ったけどお前がどうしても帰りてえんだったら俺が送ってく
でも帰りたくないんだったら俺の家に来い、文句言われたら俺がAちゃんが泣いていたので拾いましたって言ってやるよ」
あ「っ、樹さん？」
樹「ん、決まった？」
あ「…樹さんの家に行きたいです」
とか言っておいて俺一応芸能人だしなとか思っているとAちゃんが「住所教えてください、別々に行きましょ」って言ってくれた
樹「え、俺のこと知ってんの？」
あ「SixTONESの田中樹さん、ファンではないですよ、安心してください」
樹「ファンじゃないはファンじゃないで傷つくけど笑」
なんて俺が笑うとAちゃんも笑う、なんで俺のことを知っているかは分からなかったけどきっとネットで調べたりしたんだろう
タクシーに別々で乗り込み家へと向かう、エントランス前でおろしてもらいオートロックの番号もあらかじめ伝えておいた
樹「ちょっと汚えな」
ゲーム機とか洗ってない食器とか生活感丸出しの部屋に自分でもちょっとびっくりした、Aちゃんが来る前に少し綺麗にしとこ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1284人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆっぴー | 作成日時：2023年12月10日 21時
