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樹side
樹「明日、メンバーに会うから彼女がいるって報告してもいい?」
付き合って何週間か過ぎてルーティンとなった日曜日の長電話、そろそろメンバーには伝えといたほうがいいと思って彼女に問いかける
あ『…いいですよ、でも大丈夫かな』
樹「なにが心配?俺に言える?」
あ『…北斗が大丈夫かなって心配になっちゃいました、北斗は大事な親友だから』
彼女は北斗が自分に特別な感情を抱いていることを薄々気づいてると思う、だから少しだけ北斗に取られるんじゃないかって怖くなる俺もいる
樹「んね、今すっげえ会いてーんだけど」
あ『はい?もう日付過ぎちゃいますけど?』
樹「それでも会いてえの、お前は会いたくない?」
あ『…会いたいです』
樹「ん、すぐ行く」
そのまま通話を切って車で彼女の家まで向かう、部屋番号をいれるとオートロックが解除されてそのままエレベーターに乗ってインターホンを押す
あ「どうぞ、早かったですね」
樹「捕まんねえ程度に飛ばしてきたから」
そう言いながら何度か来たことがある彼女の家の洗面所で手を洗う、洗い終わってリビングに向かうと彼女は何かを作っていた
樹「何作ってんの?」
あ「明日の昼ご飯です」
樹「俺も食べたい、弁当作ってよ」
あ「色々誤解されるから無理です、どうしたんですか?今日の樹さん甘えたすぎません?」
何かありました?って自分の腰に回っている俺の手を解いて俺の方に向き合うとそのままギュッと抱き寄せられる、彼女の匂いが俺の鼻をかすめた
樹「怖くなった、」
あ「はい?なんで?」
樹「Aちゃんが北斗に取られんじゃねえかって怖くなった、ごめん」
あ「…なんで謝るの?樹さん何も悪いことしていないでしょ」
樹「俺Aちゃんのことになると感情コントロールできない、それほどAちゃんが大好きで大事なの」
あ「私は北斗には取られません、仮に北斗が私を好きでも私が好きで大事なのは樹さんだけです
私だって芸能界にいる樹さんが心配ですよ、でもテレビとか雑誌で笑ってる樹さんが私は大好きです」
そう言って俺の唇にキスをする彼女、唇が離れたとき彼女は恥ずかしそうに笑ってまた俺を抱きしめた
あ「こういうふうにキスしたり抱き合ったりしたいって思えるの樹さんだけだよ」
樹「なぁ」
ん?と身体を離し俺を見つめる彼女の唇に深いキスを落とす、キスしながらソファーへと向かえば俺が彼女に跨がる感じになる
樹「してもいい?」
この問いかけに彼女は頷くだけだった
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作者名:ゆっぴー | 作成日時:2023年12月10日 21時