魅せてみせるよ ページ20
大人になる程、時が経つのが早く感じるようになるらしい。
A「皆、準備は良い?」
そう尋ねれば、四人は無言で、しかししっかりと微笑んで頷いた。
これから始まるステージに緊張して、また、飛び切りの期待を胸に。
今私達五人、"KURENAI no TUKI"が居るのは、とある小さなライヴハウスの舞台袖。
そして今は、間もなく始まるライヴの直前。
すぐ近くから聴こえるファンの声。
時折私達の名前を叫び呼ぶ声も聴こえてくる。
このライヴは、関東内の小さなライヴハウス五箇所だけを回る小規模のツアーだった。
今夜は、そのファイナル。
こんなトントン拍子にことが進んで、ありがたく嬉しい反面、不安もある。
それでも、私達の音を好きだと言ってくれる人達が居てくれて、こうしてライヴに来てくれる人達も少なからず居てくれて。
また、先輩方も関係者席に来てくれている筈だ。
なのに、下手なものは見せられないでしょう?
だから、魅せてみせるよ。
達さんが、背中を押してくれたから。
『明日、俺はライヴ前に会いに行かないから。先輩じゃなくて一ファンとして、恋人として、お前のこと見てるから。頑張れ、A』
その言葉が、全身に染みてる気がする。
見ててよ、達さん。
絶対、成功させてみせるから。
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あお(プロフ) - ミトさん» はい!楽しみにしてきますね!( ̄^ ̄)ゞ (2018年9月23日 22時) (レス) id: 69f1870dfa (このIDを非表示/違反報告)
ミト(プロフ) - あおさん» お褒めの言葉ありがとうございます! 随分と更新ペース落としていますがお付き合いくださると嬉しいです(*^^*) (2018年9月23日 18時) (レス) id: 8607c4133b (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ミトさん» 了解です!とっても面白かったです!あなたの作品を他にも読んでみよう、と思えるような作品でした! (2018年9月13日 23時) (レス) id: d740adda2b (このIDを非表示/違反報告)
ミト(プロフ) - あおさん» 初めまして。コメントありがとうございます。そのあたりは個人の価値観の差があるかと思いますが、例えば複数の音から一音のみを聴き分けたり、ふとした拍子に聴こえた音が何かを判断できるのは私としては特技と言って良いのではと思い書いた次第です。 (2018年9月13日 10時) (レス) id: 8607c4133b (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - あの…楽器聞き分けたり人の声聞き分けたりするのって、特にになるんですか…?ずっとみんなできるんだと思ってましたが… (2018年9月12日 23時) (レス) id: 059f3fc3b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミト x他1人 | 作成日時:2017年4月4日 10時