第六十一話 *シュラン* ページ13
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クシナダ様を、ジムの所まで帰し、私は一人、森の中を歩いていた。今日は綺麗に晴れていて、木々の間からさす光がとても綺麗だった。此処の道は明るくていい。心が自然と軽くなって、暗かった気分も雲が晴れる様に靄が消えていくようだ。
でも、ふと考えてしまう。セレビィ、何かと私に話しかける。まぁ、主のクシナダ様がポケモンの私と恋仲になっているなんて、普通はあり得ない事だから、忠告をしているのだろう。
私だってわかっている。そんな事を。それでも私はそれでもクシナダ様と居たいのだ。何故なら心から慕っているから。初めてなんだ。人間相手にこんなに心を開いたことが。
だからそんな初めての相手に良い思い出に成るように今こうして笑い合っている。私は少なくともそう考えている。貴女が居なくなるまで、私は最後まで笑っていよう。そう考えてきた。
最後は、ちゃんとお礼の言葉も言おうとも考えた。
「何故、世界は変わってしまったのでしょう……」
私はぽつりと小さく呟く。その呟きは、誰にも聞こえない。届かない。
私は泣きそうだった。どう頑張って足掻いても、ポケモンと人間は違い過ぎたのだ。
恋仲にはなってはいけなかったのか。
気が狂いそうだ。今日の空は、とても綺麗なのに、ちっともいい気分になれない。
あぁ、憎い。何故世界は変わってしまったのだろうか？どうして人の心は変わってしまうのだろうか。何故、考えが変わるのだろうか。
あぁ、目の前が霞んでくる。目の前が見えなくなる。でも私は泣きたくなかった。泣いて仕舞えば、惨めに感じたからだ。
私は目を手で覆い被せた。真っ暗な世界になる。その世界は、いつかの人間の世界と似ていた。希望もなく、光もない。絶望と闇しかなかった世界。あまりにも今の私の心と似ていた。もう、人間とポケモンが結ばれてはいけない事に。
「あぁ、何ででしょう……。酷く惨めに感じます……」
私は目から手を放した。目の中に光が入る。目が酷く眩む。眩しい。目の前がチカチカした。私は一つ小さなため息を零した。
「もう、帰ろうか……」
私は小さく独り言を呟いて思い足を引きずりながら歩き始めた。西の空から、灰色の雲が流れていた。
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どうも、シュランです。
今日、公立発表でした。
結果はですね……、合格でした！
良かったです。親に怒られずに済みました笑
これからも宜しくお願いします〜^^*
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作者名：シュラン＆*ねこふとん* x他2人 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年1月12日 18時
