【ポケモン】ポケモンの私と、人間の貴方と *second* 【名前固定】 (ページ1)

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第四十九話　シュランページ1

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夕食、私はクシナダ様の作った和食を食べた。

「！……とても美味しいです」

「ほ、本当ですか……？良かったです……！」

私の言葉に、喜んでいるクシナダ様を見ると、微笑ましく思ってしまう。あぁ、楽しい。そう思えたのは、初めてだった。この時間が、続けばいいのに―――……。そんな高望みの願いさえ、生まれてしまう。

楽しい夕食の時間もあっという間に終わり、夜が更けた。さぁ、寝よう。という話になったが、問題が起きた。

「ベット、どうしましょうか……」

まぁ、此処は私が男としてクシナダ様に当然ベットを譲る。私は心の中でそう、決心している。しかし、クシナダ様も遠慮と言うものがあって、クシナダ様はソファで寝ると言い出した。

「それはいけません。女性であるクシナダ様がベットで寝るべきです」

「いえ、色々とお世話になったので、大丈夫です……っ！」

そうは言うが、私はポケモン。そんな簡単には風邪などは引かない。それに、私はベットで寝る事は少ない。大抵、反転世界で漂っている。ただ、それだけだ。

「私は大丈夫ですので、クシナダ様が寝て下さい。ソファは慣れてますので。」

「そ、そうですか……？それでは、お言葉に甘えて……」

そう言って、クシナダ様はベットで寝る事に成った。この様子を、クシナダ様が持っているポケモン達に見られていた。恥しい……。

クシナダ様の寝息が立ってきた時、話しかけられた。というよりも、テレパシーで、話してきた。声の主は、セレビィだった。

「起きているか」

私はそれに答える様に、寝かしていた上半身を起こす。セレビィは、話を続けた。

「お前はわかっているのか？今こそ一緒にいられる。楽しそうに笑っている。
僕もクシナダが幸せそうに笑っていて嬉しい。

だがどう足掻いても……」

セレビィは声が詰まるように、そこで言葉が止まる。セレビィが言いたいことも、私は分かっていた。ポケモンと、人間が結ばれることは、今の時代では到底有り得ない事だから―――……。

すると。セレビィが再び口を開く。少し躊躇い、こう言った。

「……クシナダはお前や私より、早くこの世からいなくなるのだぞ」

分かっていた。そんなの、恋仲になっている私が一番分かっている事だった。でも、再び、他の人からその事を提示されると、何故か拒みたくなってくる。泣きたくなって、悲しくなる。

私はその質問に、答えられなかった。