砂糖が4つ ページ4
『…………』
「……えっと…？」
話すだけで命の危機を感じるって中々だよねと現実逃避をしながら少し前のことを思い出す。
『ねぇ、鬱』
「どないしたん？」
『前会った捏島って人どこにいるか知ってる？』
「えっ、ついにAにも春が！」
『借りた物を返すだけよ』
いつもの講義室にいた鬱島に捏島さんについて聞こうと話をしたもののいらん勘違いをしているらしく物凄く腹が立つ。
そんな感慨深そうに腕組んで頷くな。
「ええねんでわかってるから否定せんでも、いやぁ頑張ったかいあるなぁ」
『何「俺全部わかってんねんで」みたいな顔してんのよ張り倒すわよ』
「いやぁん許してぇ！！」
喘ぐな汚い。
捏島さんについて知ってそうな知り合いはこいつしかいないし仕方ない我慢すのよA。
「コネシマさんなら多分図書館ですね、論文書いてはるんやないかな」
『図書館か、行ってくる』
「いってらっしゃ〜い」
鬱島の粘着性のある笑みを後に図書館に向かったら本当にいた。
なんなら本を山積みして必死に論文書いてるからちょっと話しかけにくい。
五千円はまた今度でいっかと図書館から出ようとすると捏島さんが携帯を見ていきなりこちらに向かって歩いてくるじゃありませんか。
そして今現在捏島さんに見下ろされてる状態で縮こまってる私が出来上がりましたと。
「さっき鬱先せ…えっと鬱島から僕に用がある人が向かってる言ってたんですけど、なんかありましたか？」
鬱島ぁぁぁぁ！！！！ナイスだ後でゴリゴリくんを奢ってあげよう。
『あの、飲み会の時ので』
「あー！そういやあの後大丈夫でした？」
『あっはいおかげさまで、その時のお金を返しに…』
「いやいや別に大丈夫っすよ、あれは友人の迷惑代でもあるんで」
『いやいやこちらこそ助けてもらいましたしタクシーまで呼んでいただいた身なのでお返しします』
お互い1歩も引かない押し問答が繰り広げられラチがあかなかったからか捏島さんから交換条件を出された。
「なら……一緒にご飯食べにいきません？」
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