砂糖が2つ ページ2
『最悪…』
「まぁまぁ」
合コン当日。
あの後私は発狂し鬱島は膝をおりガッツポーズをした。
おかしいな私の運悪くないはずなんだけど。
そういや家に置いてきた煮卵大丈夫かな…と関係ない事を考えながら合コン会場の居酒屋に向かう。
たった1回、数十分で終わるんだ。
誰がなんと言おうが参加したんだから帰っても良いでしょ。
てか合コンで付き合って結婚まで行く人ほんといるのかな見た事ないんだけど。
「やっほ〜みんな揃ってる〜？」
「やほぉ鬱ちゃん揃ってるぜ」
「鬱島くん久しぶり〜君たちが最後よぉ」
「きゃゃゃ鬱島くん相変わらずかっこいい！」
「ちょっとうるさいわよ、鬱島くんと捏島くんに嫌われちゃう…」
すごい鬱島人気だなぁ、確かに身なりはしっかりしてるし顔立ちもすっきりしている方だと思うがやはりクズな男の方がモテるのだろうか。凄く気になる。
「遅いぞ鬱島、そっちは例の子？」
「かわいい系じゃん、君学科は？」
「…………」
2人は私に興味ありげに話しかけもう1人のあきらかにチャラい金髪はこちらを一瞥した後酒を飲むのに徹していた。
チャラ男が1番に声掛けてきそうなのに意外だなと思いながら適当に返事をし席に着く。
そして始まった合コン。
私は数分で終わるとナメきっていた。
ナメていたのだ、彼らはこういうのに場馴れしているのだろう。言葉巧みに私を帰らせようとしない。
さらに他の女性組は鬱島にしか目がいってない。
金髪の男に挑んだ女もいたが素っ気ない上ややつり目な彼のキツい目が怖かったのか話すのを止め鬱島に方向転換。
わぁなんて身軽。
酒臭すぎて既に満身創痍な私のライフはもうゼロよ。
幸いなのが廊下側の席に座っているから立ったらすぐ帰れる所か。
しかし相手が同じ学科だったのは厄介だ数が多すぎて覚えてないけど今後自分に不利がないかと不安ではあるから易々と出られない。
鬱島申し訳なさそうな顔をするなら助けろよバカヤロウ！
こうなったら強行突破よとトイレに行くふりをして出ようとするも場所わからないでしょと肩に手を置いてついてこようとする男に吐き気を感じながらいえ結構ですと断りを入れる。
いやいや遠慮しなくても良いよと言うが違ぇよ遠慮してねぇよ。
はぁとため息を吐いた瞬間手を引かれる。
掴んだその手は冷たかった。
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