誰にも、言えない (ページ8)

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🖤 ページ8

正直、一目惚れだった。

最初は暗くてちゃんと見えなかったけど直感でわかった。

サラサラな長い髪、ぱっちりした目、小さくて抱きしめたくなる身長…

気づいたら咄嗟に腕を掴んでしまった、
そりゃ急に今会ったばかりの人に腕掴まれたら怖いよな…
と、思いつつ戸惑ってる彼女を見て可愛いな、なんて思ってしまう。

腕を掴んでしまった手前、何か言わなくちゃ、と思いこれからこーじと家飲みの話だったからその話をした。

…これナンパじゃね？

人生初めてのナンパをしてしまった。

よく考えれば自分はアイドルだ、もしこの子が俺らのこと知ってたら？ファンだったら？
なんて考えをする暇もなかった。

しかもメガネにマスクに帽子まで被ってたら怪しいと思われるだろ…！

絶対断られるな…って思ってた。

『いいんですか？』

と上目遣いで聞いてくる。

可愛すぎる、嬉しくて小さくガッツポーズなんてしてしまった。

嬉しすぎて手を繋ぎ、俺の家まで向かった。